自句自解374 色無き風過ぐ・・
色無き風過ぐ貨物列車過ぐる
(いろなきかぜすぐ かもつれっしゃすぐる)2022・9月
季語・色無き風(三秋)
大気が澄み渡る秋。聞こえるともなき風音とともに、どこかから吹いてくる風は何も纏わない無色透明。
静かで悲しく寂しく、きれいな秋の風は心にしみわたる。
いやはや、奥様!
「色無き風」どないおもわはります?
色のついた風があるなら持ってこい!とナツイせんせならおっしゃるかしら
季語は美しい日本語。
難しそうだけど一度は作ってみたいじゃない?
上の句を作ったのは弥生人の住居跡が公園に整備されたところ。広い原っぱの遠くにはJRと私鉄の線路が走っています。
最初の「過ぐ」は自動詞下二段活用。最後はその体言止めにしました。
並列の作り方が作為的かなとおもっています。
and の気持ちを入れて「風すぐ」と連体形にしました。
イマイチや・・わかっておりまっ!
貨物列車過る色無き風の中
(かもつれっしゃよぎる いろなきかぜのなか)
こちらなら、大きな世界(風の中)中を列車が通り過ぎるという意味になります
この場合「過る」(よぎる)」と読みます。
色無き風を抜ける、無機質な列車が起こす風。
こちらの方がくせがないですか?(知らんがなとか言わず、地獄までついてきてくれい)
ちょっといやらしい気持ちをだした(そしてこけた)のが最初の句です
弥生人色無き風に佇めり
(やよいじん いりなきかぜにたたずめり)
「弥生人」が唐突ですね
俳句の現場にいないとわからないよね。
ええんとちゃう? いややっぱり訳わからんなあ・・
こんなふうに、「色無き風」がうまく使えず今年も秋風がふく季節がやってきました。
ほな
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自分の覚え書きです。
2022秋
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コメント
地獄でもどこでもいくぞ~の気持ちですゾ。最初にこの句は少々違和感ありましたサイズきつめの派手派手洋服着用のような、後の方は癖が無いと言うかすっきりと頭に入りました、サイズと好みの合った洋服とでも言いましょうか。それにしても色無き風って素敵な言葉初めて聞きました。
投稿: パコ | 2024年9月11日 (水) 21時26分
★パコちゃんへ
的確なご指摘ありがとうございます
そうですよね
俳句はリズムが命。
リズムから離れたらよほどの良い句でない限り
もぞもぞしますね。
「あたしは〇サイズ」と言い張って試着室で破いちゃったらそら、弁償です。
(;´д`)トホホ
投稿: おたま | 2024年9月12日 (木) 10時01分