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2024年8月

2024年8月18日 (日)

自句自解363 かなかなや山に・・



 

   かなかなや山に囲まれ父祖の墓
(かなかなや やまにかこまれふそのはか)2017・8月

 

季語・かなかな(初秋)
蜩(ひぐらし)のことです

盆が過ぎ、やっとやっと秋の気配が感じられるころ聞かれるのがかなかなの声です
⇑⇑例年ならば)



おたまエリア本日の最高気温は36℃と予想され、
秋の気配はこれ~~~~っぽっちもありません。
朝の6時半からクマゼミがシャーシャーシャーと大合唱
アヂ~よ~

そう言えば、今年はちょっとした異変が・・
7月25日の夕刻のことでございます。
庭に出ておりますれば、山側からひぐらしの鳴き声がきこえましてん。
「ひゃ!ひぐらしやわ!!もう鳴いてる」

わが家から2キロ南の友人宅(森と池に囲まれている)では7月半ばから聞こえているとのこと。

もう、地球どないなってるんでしょうね。

「今年はまだ法師蝉(つくつくほうし)聞いてないね」と
庭でお盆の送り火を焚いておりますれば(ですから8月15日夕刻)
「ジィージィー オーシツクツク ツクツクボーシ」
翻訳すれば「なにいうてますねん。ちゃんとここに居りまっせ」
今年はじめての法師ゼミの鳴き声をききました。


順番が違います。油蝉・クマゼミ・法師蝉・ひぐらし と出て来てもらわないとお母ちゃん(私)ウロウロしますがな。

奥様。セミの鳴き声に何の興味も感慨もお持ちではないでしょう。そうでしょうとも。
しかし、これが天変地異の地球滅亡の予兆だとすれば
あのとき、おたまちゃんはセミの異変に気付いていたんや、
セミのはなし、もうええわ。要らんわ。黙れ!引っ込め!なんておもって
申し訳なかった
という日が来るか来ないか・・

 

さて、今月もアホアホしいお話をしておりますうちに15件終了でございます
残りわずかな日々夏をどうぞご自愛ください

セミの中でも最も美しい鳴き声のかなかな
林の中から聞こえる秋の訪れを奥様に聞かせてあげたいですわ。
(まだ、セミのこと言うてます)

 

 

 

 

 

次回更新は9月1日予定
ほな


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2022秋

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2024年8月17日 (土)

自句自解362 炎天の一戸に・・



 

   炎天の一戸に続くだけの道
(えんてんの いっこにつづくだけのみち)2008・8月

 

自分の幸せだけを願っている今の自分からは想像もつかないけれど
昔はこう見えても(どう見えて?)ボランティア活動なんてこと、やってました。
ああ。恥ずかし(*ノωノ)

週に一度のペースで「あるものを携え」独居やご夫婦二人暮らしの高齢者の方のお家を訪問。
同じボランティアに片寄ってはいけないという組織側の方針でしょうか、どの家庭も1・2か月ぶりという感じで伺うと
「〇〇さんかいな!嬉し」ときっと誰にでもそう言うてはるんやろうけど
出迎えてもらいました。

農家のお家は一人・二人暮らしには大きすぎて
一戸、一戸が遠すぎて
あるお家など、その家のためだけに橋が架かっていたり、延々と一本道が続いていたりしました。
灼熱の道路は燃えるようにゆらゆらと揺れて見えました。
そんな道の突き当りにある大きな門の所で、丸椅子を持ち出して待っていて下さることもありました。

私の車を門の中へ誘導して下さいます
「オーライ・オーライ。ハ~イストップ!」

そんな大きな声じゃなくても聞こえます!
広い広い庭先なので、へたっぴな私でも縦列駐車できますって!
牛小屋の前でいいんでしょ。
「ほやほや(そうやそうや)もう牛はおらんけどな」

なんか、思い出すと楽しかったなあ・・
もう20年近く前の事です。

 

季語・炎天(晩夏)
真夏の灼けるような空。または天気。

 

 

 

ほな

「お帰りやす、天皇陛下。」井上章一/工藤美代子(ビジネス社)読了
皮肉屋でいけずな京男やけど井上先生好きです。本からあの語り口が聞こえてくる
ミーハー欲求満たしていただきました。いえ!勉強になりました。

「古寺巡礼」辻井喬(角川春樹事務所)読了
この暑いさなかに読むのは間違うてました。涼しくなったら心を落ち着けて再読します


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2024年8月16日 (金)

自句自解361 大伯母の享年・・



 お暑うございます
奥様!無事に生き伸びてお盆を終えられましたでせうか?
あたくし。未亡人おたま‥‥
いけません。もうヘロヘロです。半死半生(ほとんど死にかかっている。今にも死にそうでやっと生きている状態のこと)であります。
もう炊飯器の前に立ちたくない。皿の一枚も洗いたくない。
おさんどん(台所で働く下女)に疲れ果て、エラ呼吸を忘れた金魚のように口はパクパク、身はピクピク。
もう、アタクシの人生から盆と正月を外して欲しい。
切に切に願っております。

愚痴&弱音をお聞きくださりありがたう。
元気出して今月の残りやっつけちゃいますわね。
がんばるもんね。次回の年金支給日までは・・

へば。本日の拙句は

 

   大伯母の享年二歳赤のまま
(おおおばのきょうねんにさい あかのまま)2019・8月

 

季語・赤のまま(初秋)
犬蓼(イヌタデ)の花のこと。ままごと遊びのお菜になった。
まま=まんま(飯の幼児語)

Hanatade
(正確には、この花じゃないかも知れないけれど、こんな感じの花。色は「赤」イメージです)

 

昔は赤ん坊でお子を失くすことが多かったようです。
この方は私の夫の父の姉に当たります。
生きてはったら107歳です。
昔は数えで年を数えたのでほんの赤ん坊だったのでしょう。
可愛いお菓子をお供えしてあげましょう。
おじいちゃん(舅)も会ったことのないお姉ちゃんに・・

不思議なご縁で、真っ赤な他人の血脈のないアタクシが先頭に立って墓参り&お供養のお盆でございました。

 

ほな


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2024年8月12日 (月)

自句自解360 講義いま・・



  

    講義いま元の滅亡天の川
(こうぎいま げんのめつぼうあまのがわ)2018・8月  

 

もうね、長いこと「中国史の勉強会」に行ったわ
別に興味があったわけやない
「おいで」て言われて
「いやや」てよう言わなかっただけ
  

「三国志やってるからおいでよ」って
かなり年上のかたに誘われた
何のことはない、すでに8年間続いていて「三国志」終わり掛けやった
でも中国って歴史の深くて長いお国です。なんぼでも知ることありますねん。

そこから10年以上続いたけれど
皆さんの年齢が上がってきて次次にお星さまにならはるし、倒れはるし、夢の世界に入る方も・・
それで寿解散して、それからもう何年にもなります

思えば楽しかったです。
殺し殺される話ばっかりやった。
果てしなく続く殺戮の歴史

それも宇宙(天の川)から見れば瞬きほどの瞬間・・

 

季語・天の川(初秋)

 


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2024年8月11日 (日)

自句自解359 新涼や音たてて・・



    

   新涼や音たてて拭く畳へり
(しんりょうや おとたててふくたたみへり)2018・8月

 

畳のへりを踏むなと、よく叱られました。
敷居はお父さんの頭。踏んだらあかん とか
ふすまや障子を後ろ手で閉めるもんやない とか

今のお子には通用しませんね
畳のお部屋がないお家も多いらしいです。

だから
ご飯食べるときはきちんと正座しなさい とか
蚊帳(かや)にはサッとはいる とか
(蚊帳で海水浴したらあかん)
上のお布団踏んだらあかん とか 

そんな事、言うてる意味が解らないわね。

生活スタイルが変わってしもうたんやもんね。



だからといって
扇風機のスィッチを足の親ゆびで消したり
スリッパのまま畳の部屋にはいったり
それは違うと思うねんよ。〇〇ちゃん!(匿名希望)
そして〇〇ちゃんの親御さん。

夜に口笛を吹くな、爪を切るな とか
そんな理不尽なことは言うてません
せめて
脱いだ靴は揃える
口を押えてくしゃみする
人の前を通らない

ぐらいは、お子にいうてあげたほうがエエんと違いますか

生活様式が変わったのに小うるさいBBAやて?

えらいすんません。

 

季語・新涼(初秋)

やっとやっとこの季語が使える「秋」が来ました。
暑さももう一息です


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2024年8月10日 (土)

自句自解358 真打の声・・



   

   真打の声太かりき音頭取
(しんうちのこえふとかりき おんどとり)2012・8月

 

季語・音頭取(初秋)
この季語も「踊」の傍題です

盆踊りシリーズ3回目、今日でオシマイです。

聞こえていた曲調と声がガラリと変わります。
いよいよ真打の登場です。
太鼓も、伝説のおじいちゃんなんかがどこからか出て来て交代しています。
〽ヨイトヨイヤマカ ドッコイサノセ
歌の途中に「デロレン」が入る。これは、真打だけのものやなかったでしょうか
「デロレン祭文」というお念仏です
ご先祖さんたちが遠くへ帰って行かれます。
〽イヤ ドッコイセ。〽ソラ アサマデコイ
今年の盆踊りもこれでオシマイ。


それにしても、あの頃(コタマ時代)声のいい音頭取りさんが仰山おられたけど
滋賀から来ておられた方も、多分たぶん。みなさんアマチュアだったと思う。
普段は農業やサラリーマンしていて,時期になったらあちこちから声がかかる。
いうたら、兼業音頭取りやね。

町内の顔役さんなんかにツテがあって必ず同じ人が来てくれる
ご祝儀は町内会費から払われてたのでしょうね。

奥様!今だったら大変ですよ。
盆行事=宗教行事ですからね。信教の自由はどないなってますねんてなもんです。
公金を使うのは間違うてます。とかなんとかの話になる
現に我が自治会でもずいぶん前に子ども神輿(みこし)がなくなりました。
地元のお宮さんの秋祭にこどもたちのお神輿がでていたけれど
お神輿担ぐなら子供会には入らないという家庭がでてきて・・

奥様・・もう私達「生き過ぎた」のかしらね。
ついて行けんわ。

てなことで、「盆踊」3句
文句タラタラですまんことでした。 ペコリ

 

ほな。


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2024年8月 9日 (金)

自句自解357 盆唄の途切れ・・



   

   盆唄の途切れ迷子を知らせをり
(ぼんうたのとぎれ まいごをしらせをり)2012・8月 

 

季語・盆唄(初秋)
季語「踊」に関する傍題はたくさんあり、盆唄もそのひとつです。
祖先の霊を慰めるための盆唄は仏教の念仏踊りにルーツを持ち
その土地土地で味わいのある唄を生み出してきました
都会でレコード(古い?)かけて・・全国各地の盆唄を並べたとて、なんかちゃうんちゃう?という違和感が否めないのはそういうことなのだとおもいます。
三波春夫先生の東京五輪音頭もオバQ音頭も、素晴らしいけれど盆踊りなのか?そうなのか?ご先祖様が喜ぶならそれでいいんやけど。

あたしの大ッ嫌いな
全国画一で歴史観のないヨサ〇〇・〇ー〇ン
あんな風になっちゃっちゃいやだ。泣く。
博多どんたくのビデオ見てて「いつからこんなになっちゃったの」と泣いた。
昔ののどかなイメージからかけ離れていく。
そんなにいきられたら、こっちが(*ノωノ)
あれはパレード用パフォーマンスやから、いいんか。

ああ。また要らん事かいてるわ。

・・・

そそ。泣いてるのは私じゃなく、迷子だったわ。
掲句は、某自治体主催の花火大会と同時に開催された盆踊大会
花火を揚げるのも、本来はご先祖様のための盆行事なのです。

 

 

ほな。


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2024年8月 8日 (木)

自句自解356 保存会の踊・・・



   

   保存会の踊ひときわ巧みなり
(ほぞんかいのおどり ひときわたくみなり)2012・8月  

 

季語・(初秋)
季語で「踊(おどり)」は「盆踊」をいいます。名詞使いの時は送り仮名をつけないんですよ。俳句ではよくあります。

お盆に帰って来られたご先祖さんの霊を慰め、ふたたび機嫌よくあちらへ帰って頂くためのものです。
だから、誰でも好きな時に加わることのできる簡単な振り付けですの。踊りの輪には好きな時に入り好きなように出る。

観覧席を設けてしかも一部有料で、やれ町おこしだの,競い合う。とか言うのは
ちょっと、ちゃうんとちゃうんかなと思います。

 

以下、コタマ時代の記憶
町内の空き地に櫓が組まれ、夕方になると青年団のお兄さんたちが太鼓の試し打ちです
少し暗くなると声に自信のあるおじさん(町内に必ず一人か二人、いるのが不思議)が櫓の上に立ちます。
20時になると、本場江州(滋賀県)から来て貰った音頭取りさんの美声が響き渡ります。

大阪府下は北河内の在でしたが、河内音頭よりも、この「江州音頭(ごうしゅうおんど)」が主流でした。
江州音頭は近江商人が街道筋に伝え京・大坂へと広まり河内音頭となった
と聞いたことがあります。
それならば河内音頭より江州音頭が源流と言えるのでしょう。
京都・滋賀に近い地域性もあったのでしょうが、ファンキーな河内音頭より「ご先祖さんの霊を慰める」っぽかったように思います。

私は踊りより音頭取りの唄を聞いてるのが好きでした。
中学生にもなれば夜遅くまで踊っていました
大人達は夜中の12時を過ぎても踊っていました

他に娯楽はなかったんか?と思うくらい
シーズンになると中高生・若者は遠くの街まで遠征に出かけていました。
親もお巡りさんもおおらかだったのかな
〇〇のお兄ちゃんについて行くといえば「ええよ」と言ってもらえました。

 

ほな。


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2024年8月 7日 (水)

自句自解355 カーテンのそよぎ・・



    

  カーテンのそよぎに目覚む今朝の秋
(かーてんのそよぎにめざむ けさのあき)2010・8月

 

季語・今朝の秋(初秋)
立秋。立秋の事を「今朝の秋」っていうんですよ。いい言葉だなあ。

と、いふことで旧暦、葉月四日。
新暦8月7日。本日が立秋です。
クソあちゅいけど、脳みそ溶けそうやけど
「秋立つ」の知らせは嬉しうございます。

 

寝室は南に掃き出し窓、西に腰高窓があり風がよく抜けます。
エアコンが取り付けてあるのですが、もう何年も使っていません。
使う必要がなかったのです。寝る頃はとても涼しくて。
でも、この1・2年「使いたいなあ」と思う夜もあるのですが
なにしろ、ずっと使っていなかったので「恐ろしくて」スイッチをいれることができません。
寝ちゃえば朝までグースカピーです。
暑さで寝苦しいという事はないので、なんだかこのままで秋をむかえそうです。

でも来年はどうだかね。こんな暑さがつづくのかね
ひょっとしたら暑さ寒さに鈍くなっているのかもね
ご近所友に聞くと、寝るときはエアコン入れてないとのことなので、やはりこの辺りは涼しいのかもしれません。

朝はすこしひんやりして、とても気持ちよく目を覚ますことができます
日暮れも若干早くなったようです
夕方には、かなかな(ひぐらし) やっぱり鳴いています。
季節は少しずつ少しずつ動いているようです

ほな。


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2024年8月 6日 (火)

自句自解354 熱中症に坐して・・



  

   熱中症に坐して八月六日なり
(ねっちゅうしょうにざして はちがつむいかなり)2019・8月

 

私の持っている歳時記では「熱中症」は季語になっていないけど
その内、正々堂々と「季語入り」するかもしれませんね。

暑気中り(しょきあたり)日射病(にっしゃびょう)はいずれも夏の季語としてあるんですよ。
夏負け・暑さ負けでぐったりしてしまう暑気中り
帽子もかぶらず蝉取りしていて目がまわっちゃった日射病

 

私たちが今経験している熱中症ってこのどちらでもないですもんね。
日本に日中気温40℃ という数字が継続して出現し出したのが2018年だそうです
それから毎年ぐんぐんと気温は上昇し続けています。
「地球、おかしいで・・」と顔を見合わせている場合ではないのです。

そやからと言うて、綺麗なだけのあたしに何ができます?
地球規模のこと、何かできます?‥‥悲しい

ひたすらに、己の生命維持を考えるのみです。
涼しい室内にじっと居る。
こまめに水分。ほどよく塩分。
しっかり食べて、ぐっすり眠る

熱中症は高温多湿な環境に体がついてゆけなくなり生じる症状でございます。
こんな暑さが毎年続いたら、そのうち適応できるからだになるのでしょうか
いまさら進化しそうもないアタクシの身体髪膚。

そんな事を思ふ八月六日です

被ばく79年。8時15分。
広島平和記念式典の様子をNHKでみながら黙祷
一語一語が身に沁みる広島市長の平和宣言。
子ども代表による頼もしい宣言。

その後・・プチンとテレビ消しました
岸田さんの言葉はアタシの精神衛生に悪いと思ったからです

季語・八月(初秋)

 

ほな。

 

≪夫・車谷長吉/高橋順子著(文芸春秋)≫ 読了
身の内に毒虫を飼う夫。天才ってめんどくせぇな
単純至極な明朗会計みたいな夫持ったあたしにはとうてい務まらない。ってあたしが天才に選ばれるわけないけど。
濃密すぎて大変ではあったでしょうが詰まるところ、かいらし男との「惚気」と受け取りました。すんません。
高橋さんは菩薩です。


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2024年8月 5日 (月)

自句自解353 真中に梅干ひとつ・・



  

   真中に梅干ひとつ原爆忌
(まんなかにうめぼしひとつ げんばくき)2019・8月

 

暦の上での「立秋」は8月7日ごろです。(今年は8月7日)
奥様もご存じの通り、原爆の投下は
ヒロシマが8月6日。
ナガサキが8月9日
(カタカナで表記をしたのは世界におけるヒロシマ・ナガサキという意味です⇐何言うてるかわからん?)

そうです!奥様。二つの悲劇は立秋をまたいでいるのですね。
ですので原爆忌は夏の季語であり秋の季語でもあります。
そこで、広島忌と使えば(晩夏)長崎忌は(初秋)の季語ということになります。

・・・
今、やってますね。花の都パリでオリンピック
やはり観客があるのはいいです。開会式の演出も色々な意見があるでしょうが私はよかったと思います。

しゃーけど(そやけど・それにしても)あの時、東京でムリクリやらんでも良かったんや・・ないですか?
な~も印象に残っていない。
利権がらみで悪いことした人の話?くらい。
今更やけど、真矢みきさん中途半端な演出に引っ張り出されて気の毒やった。
お客さん一人もおらへんのにワッショイワッショイ・・って。

ま。その話しは置いといて。

あーた、いつの時代の人と言いたくなるのが各放送局から現地へ派遣されたリポーターのお姉さん。
「日本のメダル獲得数」「国を背負った選手たち」とか「国民の期待を一身に」とかまだ言うてます。
そのダサさに気づこうよ。戦意高揚にオリンピックや日の丸が利用された時代か?今。
愛国心とナショナリズムは諸刃の剣であることに「懲り懲り」という意味を込めて敏感でありたいと思います。
あら。ワタクシ言葉が過ぎます?

これでも、ブログやから押さえてますねん。

日章旗の白地に「檄」を書き込んでも、ただ静かに「ダサッ」とつぶやくだけです。アタクシ。

ハーケンクロイツは公共の場で掲揚されることは決してないのに、なんら粛清(反省)をされなかった日の丸は無邪気にパリの競技場で振られているのです。
血塗られた日の丸。私はそう思っています。この美しいデザインを汚してしまった国民のひとりとして。

 

てなことを書くと「ダサッ」という声が聞こえてくるわ
ほっといてくれる?


本日は日の丸弁当の句でしたっ!!

 梅干しなめよ~~~っと。

 

 

ほな。

 

≪九十歳のラブレター/加藤秀俊著(新潮社)≫読了
社会学者が綴る、7歳の小学校入学の出会いから共に生きた愛妻との日々


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2024年8月 4日 (日)

自句自解352 片蔭に研ぎ屋・・



   

   片蔭に研ぎ屋道具を広げをり
(かたかげに とぎやどうぐをひろげをり)2006・8月

 

季語・片蔭(晩夏)
真夏の炎天下、家並みや塀などが作り出す影
日差しの強い分、影はくっきりと濃い
ここでは「蔭」を使っていますが、「かたかげ」の意味的には「陰」のほうが良かったかもしれない。
草かんむりがつくと木陰っぽいですね。
例句で「蔭」があったのでカッコイイと思い使ったのでしょう。自分。
陰・蔭・影・翳・・・一字一字に微妙な色合いがあり
日本語って面白いなあと思います。

 

2006年、今から18年前にはまだ研ぎ屋さんが回って来ておられたんだ!
公園横の田中さんちの長い塀のところに・・

わが家には「刃物好き」のお抱え研ぎ師(夫)がいたし、夫亡きあとはステンレス包丁(これがまたよく切れる!)に変えちゃったので、研ぎ屋さんに出すということはなかった。
懐かしい風景として記憶に残ったんだろうな。俳句にしておくぐらいだから。

子どもの頃は「鋳掛屋(いかけや)」もよく来ていました
お鍋や、薬缶をなおしてくれる。
(≪なおす≫って方言?修理の事です)


モノや道具を大切に長く使っていたあのころ・・
いまじゃあ「捨てろ・捨てろ」(もうすぐ死んじゃうんだろ?)ってせっつかれる
あたしゃ30年前のワンピース,まだ着てるよ
「おたまちゃん。お金残るやろ・・」とよく言われる
「うん。お金持って死ぬねん」と答える

アレ。何の話してたんだっけ?

 

ほな。


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2024年8月 3日 (土)

自句自解351 また一つ塞がれし・・



  

   また一つ塞がれし井戸ねこじゃらし
 (またひとつふさがれしいど ねこじゃらし)2017・8月

 

実家の近くの大地主さん。
広い広い田畑を所有してはりました。
近所のお子が稲刈りの済んだ田んぼに蜻蛉(とんぼ)を追いかけて入り込もうものなら
「ここはウチの座敷や。あんたとこの家に他人が土足で上がりこんだら、あんたのお父ちゃんも怒らはるやろ!」と
子どもの首根っこを掴んで引きずりだしてはった・・おばちゃん。
おっちゃんは、おとなしい人で、怒り役は主におばちゃん担当だった。
借地も沢山お持ちで、月末になるとワイシャツ(ここらではカッターシャツといいます)の空き箱に五つ玉のそろばんと帳面と鉛筆をいれて、一軒一軒、地代(借地料)を集金して回ってはりました。

それから、10年も20年も30年も経ってこの国にバブル期が訪れた頃は大地主さんの家も息子さん夫婦に代替わりをしてはった。
気前よく土地の売買があり、大方の田畑は宅地造成され大きなスーパーマーケットとDIYの店と数えきれない建売住宅が建ちました。
昔からの地代の集金は銀行振り込みに変わったそうです。

上の句は
「こんど、アソコにまた家が建つんやて」と地元友に聞いて作ったもの。
「ほな(then)あの井戸どないなるの?」
「塞ぐんやろな」
「井戸の上に家を建てるんや・・」
「魂抜きとかお祓いとかちゃんとやらはるんやろか」
「さあね。業者さんまかせやからなあ」

蜻蛉を追いかけていた私も地元友もすっかり
風習や習わし馬鹿にでけへん。井戸には神さんがいはる(exist)と思うおばさんになっていました。

 

は~い、このお話はここまでね。
この後、井戸の上に建った家の運命や如何に・・
続きはゾゾッとしちゃうのでま・た・ね
と、もったいぶる

 

季語・ねこじゃらし(初秋)

ほな。


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2024年8月 2日 (金)

自句自解350 炎天に警笛・・



  

   炎天に警笛長く柩発つ
(えんてんに けいてきながくひつぎたつ)2006・8月

 

葬儀が終わり、出棺の時が来ました
今から霊柩車が火葬場へ向かます。
火葬場へ同行しない参列者は此処で永遠のお別れとなるのです。
通りすがりの風景を詠みました。
暑くても寒くても関係なく葬式はあるんだなあ・・ってこの時思ったのかどうか、忘れました。

 

奥様!最近は、この警笛(霊柩車のクラクション)を鳴らさないことが多くなったそうですよ。
ワタクシも思い当たります
この2・3年で、2・3回のお葬式に参列しましたが、そう言えば警笛を聞きませんでした。

ひっちゃん(夫)のときは鳴らしてくれはりました。
ついでに葬儀屋さんに「お茶碗割って!」と渡すと「え~~!!」といわはった。
「最近はやりませんで」って。
「いえ、やっちゃってください 夫はセレモニー好きやったから」と割ってもらったよ。
傍線部分は言うてませんけど


そもそも、なぜ警笛を鳴らすのかをググってみました。
諸説あるそうで、どれも「コレッ!」という決定打はなさそうです。
それならば・・止めてもねえ・・と考える方もおられると思いますが
私は「やってほしい派」です(自分の時の事ね)
なんだか、別れの合図みたいでいいじゃない。
さらに、太鼓叩いて笛吹いて貰えれば、言うことないです。

 

少なくなったのは葬儀場の近隣(の苦情)に配慮してということが大きいらしいです
社会に生きるとは、色んなことを飲み込みながら寛容の心がなくては、やっていけないのと違いますか。
許し合うという、お互い様精神はもうこの国から消えてなくなってしまったのですかね。


「朝っぱらからうるさい」と子供会の夏休みのラジオ体操もなくなったし
園庭を走り回る声に苦情があり、幼稚園がデカい防音壁建てはった。それの方が景観がわるいのに・・
その内、消防車などの緊急車両の出動にも文句がでるわよ。
もうね、今の世の中「ロバのパン屋さん」なんて生きていけないわ。

冗談抜きで隣人から「お宅の柿の木切って下さい」と言われた知人がいます。
理由は「セミがうるさいから・・・」

・・・・・

 

暑さのせいだと思う。それしかない。
怒りっぽくなってるあたくし。
至って穏やかな女なのに。

とにかく、アタシの時は派手に賑やかに出来ればファンファーレみたいな感じでお願いしたい。
セミでもなんでも鳴いてくれい。
迷惑?そんな事 知るかいっ!

 

季語・炎天(晩夏)

 

 

 

ほな。


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自分の覚え書きです。
2022秋

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2024年8月 1日 (木)

自句自解349 三面鏡に首・・



このクソ暑いのに
ようお越し (よく来て下さいました)
岩おこし (意味のない接尾語)

8月だす(です)
気張って参りましょ!

お盆でバタバタと忙しく中途(途中)で抜けるかもしれません
休み休みでも15回UPしよ
と、けなげなアタクシです。「おひねり」投げてください。

 

    三面鏡に首つつ込んで裸の子
(さんめんきょうにくびつっこんで はだかのこ)2020・8月

 

季語・(晩夏)
今ねチラッと思ったんだけど、この句、裸のではなく
三面鏡に首つつ込んで裸の(BBA)
これだったらホラーだね  


すみません暑さのせいで沸いてます

湯上りの子をバスタオル片手に追いかけ回すと、敵はピカピカのおいど(お尻)を突き出して頭だけ三面鏡に埋もれていました

 

 

アタクシは幼き頃より三面鏡の扉(二面)に顔を挟んで果てしなく並ぶ自分の顔を見るのが好きでした。
好き?というより不思議におもっていたのでしゅ(ちょっと可愛く言ってみました)
どれがほんのと自分なのか、あんたか?それともあんたか?なんてね。

でもウチに三面鏡はありませんでした。
あったのはフツーの鏡台。姿見です。
母がピカピカに磨き上げ美しく柔らかな布を掛けていました。

なので三面鏡遊びはヒロちゃんちでやります。
ヒロちゃんのお母さんの妹のミユキ姉ちゃんの持ち物です
ちょっとお嫁に行きそびれてはった。子どもにもその事情は分かります
あの頃は30歳近い娘さんはマイノリティでした。
ホント、当時のいや、今も、世間の常識ってなんなのでしょうね!

三面鏡はハイカラでゴージャスで、優しく美しいお姉さんの象徴でした。
三面鏡の隣の赤い塗りの文机でよくお習字の練習をしてはりました。

ある日、ヒロちゃんと二人でお姉ちゃんの部屋にはいったら、文机の上に練習中の半紙があり、
そこには「寿」という字がいっぱい書いてありました。
「寿」という字が読めたので3年生か4年生だったのだと思います。
まもなくお姉ちゃんはお嫁に行きました。

 

今どき三面鏡なんて流行らないですね。
あの頃モダンだったけれど、すっかりレトロ家具になってしまいましたね。

 

 

 

昨日、夕刊を取りに外に出たらカナカナ(ひぐらし)の声を聴きました
メチャ、早くない?

ほな。


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