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2023年7月

2023年7月15日 (土)

自句自解168 ともづなの結び目・・



 

   ともづなの結び目美しき夏の月
(ともづなのむすびめはしきなつのつき)2011・7月

 

ともづなは艫綱。船を陸につなぎとめておくための綱のこと。もやい綱ともいう。
その、結び目を美しいと思った。
なんでやろ・・
わかりません・・
そう思ったことに理由はありません。

 

小学校の6年間で男性の担任だったのは唯一4年生の時。
下の名前が「正」で、前から見ても後ろから見てもどこから見ても「正しそうな」先生でした。
通知表の「担任所見」の欄に3学期を通じて書いてあったのは
「美に対して感じやすい」「美的感覚が鋭い」という内容でした。

子どもだから意味が解らない
「なんば書いてあると?」
母に聞くと「うん。よう判らんねえ」と言った。

正先生は私のどこを見て、何を見てそう思われたのだろう。
「変わった子」の別の言い方だったのかもしれない。

 

季語・夏の月(三夏)

 

昨日の167回 黴のロッジに泊まった時の句です。
夜、みんなで浜辺に散歩に出かけました。
嘱目は「夜光虫」こんなめづらしい季語に出会えるなんてやっぱり「海」に来て良かった。

おたまちゃん~何してるの~先にいくで~

ともづなの前から一歩も動けなくなっている私は置いて行かれるところでした。

  夏の月波打ち際の大曲り


月の光が海面に一本の道を作っていました。

 

 

次回更新予定は8月1日
暑い夏、元気に乗り切ってくださいませ。


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2022秋

 

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2023年7月14日 (金)

自句自解167 黴の香のかすか・・



  

   黴の香のかすかロツジの鍵開けて
 (かびのかのかすかろっじのかぎあけて)2011・7月

 

季語・(仲夏)

先月の兼題が「黴」でした。
え~ かび~? とみんな不満げに言っていたのに
句会に持ってきた句は、なかなか面白かったです。

ウチラ凡人連衆は平凡なもの(カビと聞いてすぐに思いつくもの)
・・アルバム・日記・革靴・本棚・などを詠みがちですが
この日は「変わったモノ。珍しいもの」を黴させて、じめじめした湿気臭い句で成功していました。

寮生活の青春時代そのものを黴させたり
思い切り口喧嘩した夫の代わりに黴をこすったり・・


あたくしも、面白いものを黴させてやりましたv( ̄Д ̄)v イエイ
未発表句は此処(ブログ)には載せていないので、ごめんちゃい。

 

掲句は、吟行で瀬戸内海の島に泊まった時の句。
吟行の最中に、Aさんに孫ちゃん誕生の知らせが入り
翌朝の食事前には全員で「祝福のお祈り」をしました。
クリスチャンのS郎ちゃんの真似をして食事前にはお祈りをするのが習いでした。
楽しい思い出です。

その孫ちゃんもこの夏で12歳です。

 


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2023年7月13日 (木)

自句自解166 ゆつくりとふくるる・・



 

     ゆつくりとふくるるしずく花擬宝珠
 (ゆっくりとふくるるしずくはなぎぼし)2020・7月

 

Img_4326-1

                Photo by ケセラ

 

人は花に思いを託したり、何かになぞらえたり、思い出と結び付けたりするわけですが
この、ひそやかで気高い擬宝珠に私はなぜか時間を感じます。

それは真っ直ぐに伸びる長い茎のせいでしょうか
その先につける薄紫の小花の小ささのせいでしょうか

根本から群れて立ち上がる葉はしっかりと大きくて、
雨が降るとこの優しい卵型の器に添って水がしたたり落ちるのです。

花のつぼみが橋の欄干の擬宝珠に似ていることからこの名前がついています。花はゆっくりと開きますが丁度、漏斗のような形をしているので開き切るという事はありません。

わが家のギボウシは姑さんがどなたかに分けてもらい庭の片隅に植えたものですが、花が終わっても秋の終わりに黄色くなるまでその形の美しい葉の姿を楽しみます。

 

季語・擬宝珠(初夏)ぎぼし・花ぎぼし

 

 


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2023年7月12日 (水)

自句自解165 冷房や館の・・



  

  冷房や館のスリツパ脱げやすし
(れいぼうやかんのすりっぱぬげやすし)2022・7月

 

去年の六月、我が町に一つの歌碑が建立されました
私の? んなアホな!
こんな小さな町でも、さすが近畿一円の輪っかの中に入っているわけで
当地を舞台にした歌が「万葉集」に二つもありますの。

関係者の熱心な働きで建立の運びとなりました。
土地はいっくらでもあります。過疎気味やから・・
その上、風光明媚この上なし。やったね。

友人がコレ(歌碑建立)に深くかかわっていて
除幕式後の記念講演にぜひ来てくれという。
閑古鳥が鳴いてたらカッコつかへんやろ?偉い先生に来て貰うのに・・

ほんまやほんまや。
寄付をせえ!と何度も言われたのに(悪気はなかったんですホンマです)タイミングが合わなくてやらなかった。
講演会くらいお安い御用でっせ。枯れ木も山の賑わいや~~~

当日は予想に反して大盛況。
公民館の一番大きな部屋の掃き出し窓を全て開け放ち、机とパイプ椅子の最後尾?は出口のところまで一杯。
良かったわね。大勢来て下さって・・
ところが、である。窓を開けているので「ウグイスがやかましい」夏の鶯は異常に元気だ。
閑古鳥ではなかったのは嬉しいけど・・・

 

ガラス戸を閉じ、冷房をいれることになった。
おかげで、あたしは↑の句を一句たまわりました。

v( ̄Д ̄)v イエイ

  

季語・冷房(晩夏)
今どき,ルームクーラーって言い方しないのね。
多機能だからね。冷やすだけじゃないものね。
エアコンでは季語にならないです。気をつけよう。

ここでクイズです。
このスリッパは何色?

 


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2023年7月11日 (火)

自句自解164 名に大の一字・・



 

   名に大の一字を持ちて昼寝の子
 (なにだいのいちじをもちてひるねのこ)2020・7月

 

 

長男の長男。グッ坊のことである
名づけは親から子への最大のプレゼント
彼の場合も両親が相談して決めた。

そんなに深くかんがえてなかったんとちゃう?
音の響きがいいし、良い字が使われている。

二つの漢字が合わさり意味の或る言葉になった
私としてはexcellent!な名前だと思っている
生涯をかけてこの名の通り生きて欲しい
この名前が彼の指針となるように願っている。

 

季語・昼寝(三夏)

寝姿が大の字になってる?
そこまで読んでいただけたらありがたいっす。

 


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2023年7月10日 (月)

自句自解163 ドア押せばカウベル・・



   

 ドア押せばカウベル鳴りぬソーダ水
(どあおせばかうべるなりぬそーだすい)2014・7月

 

月に一度、初めての駅に降りる一人吟行を今年の目標にし
飽きっぽい私にしては珍しく続いている
それは、「楽しいから」というのが大きな理由。
好奇心を刺激する発見があり、心が温かくなる出会いがある

6月は我が最寄駅から25分の所にある駅
正確には35年前に一度降り立ったことがある。仕事で駅前の某会社へ行った。
中森明菜ちゃんにそっくりの事務員さんが一人留守番をしていた。
「あなた。明菜ちゃんにそっくりね」失礼ながらぶしつけながら思わず発した言葉に
「よく言われるんです」と消え入るような低い声で目じりにしわを作り嬉しそうに笑った。
声やしぐさまでソックリ。
書類を渡したのか貰ったのか忘れたがこの5分ほどの滞在をよく覚えている

今回、訪れてみると駅前再開発で、この会社を含む辺り一帯の建物が消え更地になっていた。

 

面白くなる一人吟行はここからで、句仲間にすすめられていたある場所を見学ののち
辻の角っこにある喫茶店にはいった。
ここで楽しくて、不思議で、素敵な一期一会があった。
機会があったら書きます。

 

季語・ソーダ水(三夏)

注文したのはアイスコーヒーで、店にはカウベルもなかったけれど
雰囲気のよい調度品と流れるピアノ曲が美しかった。
スマホに「この曲は何?」ときくと
ノクターン第12番ホ短調 性格的夜想曲「真昼」H13
エリザベス・ジョイ・ロエ と教えてくれた。

 

落ちつけない高椅子の席で紙コップで飲むコーヒー店では手に入らない時間を過ごしたです。
俳句も、まあまあね。お家に帰ってから整理しました。
明菜ちゃん似のお嬢さん。幸せに暮らしてるかなあ。

 


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2023年7月 9日 (日)

自句自解162 荒梅雨や机の端を・・



 

     荒梅雨や机の端を蟻がゆく
(あらつゆやつくえのはしをありがゆく)2018・7月

 

 

雷が鳴ったら梅雨が明けるというけれど
2・3日まえのそれは、梅雨明けのしるしではなかったみたい。
大雨の後に強い日差しの日があって、また大雨がやってくる

季語・荒梅雨(仲夏)
ひと月近く日本列島に居座る梅雨前線は我々に恵みと禍をもたらす。荒梅雨は後者。

降り続く雨と多湿は日本特有の暮らしの知恵と文化と情緒をもたらしてきた。

 

何処から入って来たのだろう部屋の卓の上を一匹の蟻が歩いている。
雨に逃げまどったのか、場違いな己に戸惑っているようにみえる。
ただそれだけなんだけどこの句、いい点をもらった。
俳句は何もかも言ってしまわない方がよいそうだ。
ポンとそこに置いてあとは読み手にまかせる。

「へえ」ボタン連打

実は「蟻」も夏の季語です
句の中に二つ以上の季語がある「季がさなり」は避けた方が良いとされます。
季語という主役が二つあると焦点がぼやけますものね
掲句の場合は「や」(切れ字といいます)で切っている「荒梅雨」のほうが強いので容認していただいたようです。

 


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2023年7月 8日 (土)

自句自解161 遠き日の母の・・



  

     遠き日の母の日傘を開きをり
(とおきひのははのひがさをひらきおり)2021・7月

 

大きくなったら持ちたいなあと思っていたものの一つが日傘。
コタマ(子ども時代のおたま)の夏のお出掛けは麦わら帽子と決まっていた。
ちょっとおめかししてストローハット?
あとはちびまる子ちゃんみたいな黄色い帽子。
日傘はエレガントで大人の女性の象徴だった
記憶の中では不思議に「お姉さん」世代は日傘じゃないんです
日傘は「お母さん世代」のもの。

憧れた持ち物は

コンパクト
レースのハンカチ
パチンと音がするがま口財布
そして日傘。

若い母とともに
みんなみんな懐かしいものになった。

 

季語・日傘(三夏)

 

 

 

苦心惨憺してサイドバーのカレンダーを「最強」にかえてみた。これで使いやすくなったかしら・・風柳さんありがとうございました。


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2023年7月 7日 (金)

自句自解160 笛方の揃いの・・



 後祭りの句が続きます

 

   笛方の揃ひの浴衣半身なる
(ふえかたのそろいのゆかたはんみなる)2017・7月

 

祇園さんのお囃子と言えば・・ああ。「コンコンチキチ」ねと他府県民は思ってしまいますが
そんな単純なものではなく鉾による違いや音色を聞き分けるのも楽しいです。
実はbackビートだったりして

笛と太鼓と鉦のコラボレーションが静かな都大路に響きます

Gi

季語・浴衣(三夏)

半身に腰掛ける笛方の皆さん。こうしてみると男性の浴衣姿、色っぽいですね

 

 祭笛吹くとき男佳(よ)かりける  橋本多佳子

 


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2023年7月 6日 (木)

自句自解159 炎天に警官の・・



   

  炎天に警官の張る規制線
(えんてんにけかんのはるきせいせん)2017・7月

 

これも、昨日の句と同じ日、祇園祭での景色です。
四条通の東のドン付き辺りで物々しい雰囲気
すは!事件か?
(この「すは」スワと言う言い方、もう誰もしないわよね。古語の「それ!」という意味の感動詞です)

もう少し近くなら走って行ってお巡りさんに「何かありましたん?」って聞くんやけどね。
でも、お巡りさんってこういう時絶対に答えないんです
「別に何でもありません!」とおっしゃる。

「なんでもない事はないやろ!パトカーが止まって黄色いロープ張ってるやん」といいたいけど
あたしもいい年をした大人です。
いつまでもミーちゃんハーチャンではいけません。
遠くから指をくわえて眺めるだけでした。
それにしても暑い!暑い日差しがギンギラギンの炎天下でありました。

季語・炎天(晩夏)

 

 

銀座の高級腕時計店に白昼堂々、白マスクの強盗が押し入りました。
ショーケースをバールで叩き割って次々カバンに詰めていく。

何度も繰り返し流されていたニュース映像です。
わたし、不思議で不思議で仕方ないのだけど
東京の人、誰も止めんの?せめてみんなで入口塞がないの?
ドアノブに突っかい棒させばいいのに・・

でもみんな、おすまし顔で通行してるんです。
私何も見てません。何のかかわりももありません。と

一人の女性が小さな抵抗をしようとする。
犯人に「ぶっ殺すぞ」とどやされる。そこまで映像(たぶん通行人提供のスマホ)は声を拾っています。
スマホで撮る人はいても、その女性に協力する人は一人もいません。

アタシみたいに野次馬なのも困るけど
なんか・・都会って理解不能。

 


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2023年7月 5日 (水)

自句自解158 柳茂る京白川の・・



  

  柳茂る京白川の水音に
(やなぎしげるきょうしらかわのみずおとに)2017.7月

 

我ながら「カレンダーの写真」か?と思うような句だけど
((´∀`*))ヶラヶラ

祇園祭の後祭りを見に行ったときの句。
あとまつり・・あとのまつり・・・
色々な歴史をへて、この後祭りが復活したばかりの年だったので人出もそう多くなく、豪華な山鉾巡行をゆったりと見ることが出来ました。

白川疎水近くに句仲間の友人が営む店があり、そこの二階をお借りして句会をやりました。
持つべきものは観光地に住む友人やね。

Img_0711

季語・柳茂る(初夏)は葉柳の傍題
川端に並ぶ柳が風をそっと受けて静かに揺れる。目に沁みるような葉っぱの緑
柳って水のそばに植えられるのかな

芽柳(春)の頃も美しい
青い芽を吹く柳の辻に~ 花を召しませ 召しませ花を~ 
なんかこの歌の中の柳って、若々しくて気持ちがいい
戦後の混乱期、人々は生きて行くだけでも大変だったでしょうが、この若い「芽柳」が希望を象徴してる

古過ぎて知らんけど・・って「東京の花売り娘」歌えるのはなぜ?
この頃、花を売って歩く少女がいたのね
江利チエミの映画でみたことあるわ。江利チエミがサーカスのライオン使いなの(どうでもいい話でした)

奥様!柳の花ってご存じ?わたしはずいぶん大人になって知りました。
それはそれは美しいです。

 


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2023年7月 4日 (火)

自句自解157 無理難題つるし・・



 

  無理難題吊るし七夕竹重し
(むりなんだいつるしたなばただけおもし)2010・7月

 

笹の葉さ~らさら ボキバニブレル
とウチの賢いお子は歌っていました。中学二年まで・・
何かの呪文と思っていたらしい・・

 

「七夕」ってね奥様!
秋(初秋)の季語なんですよ。
もうね、太陽暦を使いだしてからこの国の文化はグジャグジャやんけ!
などとは真冬にイチゴを食べるアタクシが言えた立場ではございません
どの口がいうねん!です。だから言いませんが

本来、七夕は(言うとるやないか)陰暦文月(ふづき)7日(今年は8月22日)に当たりますの。
8月8日が立秋ですのでね、七夕は秋の季語ということです。
でも、もう・・世間さまに譲ります。わたし負けました。
ようございます。明日か明後日かしあさっての7月7日で。

小さなお子が笹かついで帰ってました。近在のこころ優しいおじいさんが自分の山の笹を切って毎年、幼稚園にプレゼントされるのです。
駅前スーパーの中央広場に七夕飾りが建ちました。きれいですよ。
買い物客の皆さんが。短冊に願い事を書いては笹に結んでいきます。
「お金持ちになれますように」「〇〇(Kポップアイドル)に会えますように」って子どもちゃいますよ。大人が書いてますねん。
「株価高騰」「立身出世」・・欲にまみれた短冊がようけぶら下がっています。

アタシ、目立つように金色の短冊に「世界中のこどもが幸せな毎日を暮せますように」って書きました。
我ながらグローバルです。
隣にいた人がそれを見て、「世界平和」と書いて、あとから来た人が「戦争がなくなりますように」と書きました。

真似してんじゃねえよ。本音を書けよ。と魂が叫ぶ。
屈折している自分がイヤ((´∀`*))

もともと、お裁縫やお習字の上達を願って短冊をむすんだそうです。
そこには「あたし!頑張るわ キラリ!」という決意があったはず
それがいつから、何の努力もせずに あれが欲しいコレが欲しいあれやって。これやって頂戴と、おねだりばかりになってるんや。
責任者出てこい!(by人生幸朗)⇐ ⇐ 知らん?

 

サマージャンボ宝くじに関する件で・・すか?
はい。笹の奥の方に括りつけて帰って来たデス。

 


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2023年7月 3日 (月)

自句自解156 形代の浮きつ沈みつ・・



 

    形代の浮きつ沈みつ遠ざかる
 (かたしろのうきつしずみつとおざかる)2009・7月

 

 

さよ~なら さよな~ら 元気でい~て~ね~~
激流に呑まれながらアタシ(の形代)が流れていく
ありがと~~~お疲れさん 古いあたし・・
ふ~るい上着よさっよお~なら~~ 寂しい夢よさっよ~なら~~
(歌が変わっとるちゅうねん しかも古いし)

 

 

6月の最後の日に各地の神社で行われる神事
夏越(なごし)というのは、まあリセットですわね。
お正月のお参りで清めた(はず)の自分がこの半年間で汚れまくっている(かもしれない)のを
陰暦6月晦日の大祓(おおはらえ)で再び清めてもらう。

汚れちまったワタクシの穢れを紙でこしらえた形代(かたしろ)に移す
形代に息を吹きかけ自分の体を撫でると、これが過去のおたまちゃんね
神官さんが籠一杯の形代を赤い橋の下で撒いてくれる。

  激つ瀬の岩に形代貼りつきぬ
(たぎつせのいわにかたしろはりつきぬ)

これも、同じ時に作った句。
梅雨の雨で増水した川の流れはけっこうな迫力です
ピッチャー やだわ。誰かの形代が岩に貼りついちゃってる・・


茅の輪(ちのわ)をくぐって、私はこざっぱりとお家にかえり
美味しいお茶で「水無月」(ういろうみたいなもの)を食べる。

 

の・・はずだったけど、30日は雨だったからお宮さんに行ってないのです
ゆえに、いまだケガレだらけのアタクシ。
あ。水無月(自家製)はちゃっかり食べました。

 

季語・形代流す(晩夏)

 


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2023年7月 2日 (日)

自句自解155 祭船岸に手締めの・・



 

    祭船岸に手締めの声掛けて
(まつりぶねきしにてじめのこえかけて)2012・7月

 

季語・(三夏)の傍題に祭船がある
私たちが使っている「祭」という言葉は京都の「葵祭」の事を指し
それ以外の神社の祭りを「夏祭りというそうだ。
農事の祈願が「春祭り」収穫のお礼が「秋祭り」というのはなんとなく区別できていたけど
なんでもかんでも「お祭」って言っちゃいけません。
マンボ踊ったり
乱れ太鼓の暴れ食いで死ぬほど召し上がったり
白い皿を集めるのは
それはよろしいんですが、それは「祭」ではなく
「お祭り騒ぎ」「焼き肉祭」「ヤマサキ春のパン祭り」
というふうに正しくおっしゃってくださいね。

 

さて、先日(6月29日)のことですが
大阪の夏を知らせる「船乗り込み」が道頓堀でございました。
当節の人気歌舞伎役者さん達が舟にのり
「もうすぐ松竹座で七月大歌舞伎が始まりますねん。見に来ておくれやす」といわばPR大作戦です。
鉦や太鼓で賑やかに、岸の見物人と一緒に手締めですわ
     う~ちましょ パンパン
     もひとつせ  パンパン
      祝うて三度  パパンパン

一本絞めでもなければ、三本締めでもない
華やかで景気の良い 七本締め(っていうのかどうか)
大坂締め が聞こえてきます。

 

キャ!奥様!気がつかはった?

上の句の「祭船」は神様が乗ってはる「船渡御」ではないんです。
神社のお祭りとは何の関係もございません。
ならば「祭船」ではなく「お祭り騒ぎ舟」にせんとあかんのちゃう?ですと?

よろしいんですのよ奥様。
大きなお世話ですわ。
片岡仁左衛門さまはワタクシの神様ですから・・・うぷ

 

 


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2023年7月 1日 (土)

自句自解154 見送りて喪服の・・



 

   見送りて喪服の我ら心太
(みおくりてもふくのわれらところてん)2019年・7月

 

季語・心太(三夏)
天草や寒天を煮溶かし冷やし固めてつくる。
金網をはめ込んだ「ところてん突き」で突き出す。
博多の子どもの頃、そろばん学校の帰りに寄り道した店、冬はおでん屋になった。
当時は酢醤油に摺った白ごまをふって食べた。子どもらしくないというか、なかなか渋い。
関西に来て初めて黒蜜で食べた。それからずっと黒蜜派

 

大人になるってことは身内ではない人の葬儀に参列するってことなのかな
知人。特に同年代の友人の訃報が身に堪える年齢になった。
ずいぶん会っていない人達に再会するのもこんな機会である。
懐かしい思い出は一人一人が少しずつ記憶違いをしていて可笑しい。

ノスタルジーの共有
我々はこのまま別れる気になれず葬儀会場から駅までの通りにある小さな甘味処へ入る。
疲れた体を椅子に預け、言葉少なにところてんをすする。

  ところてん煙のごとく沈みをり  日野草城

 

 

 

 

(覚え)2023/6/20
K.Mさん死去の知らせあり
今年の賀状には「年賀の挨拶は今年で終わりにする」とあった
「いままでありがとう」という言葉に引っかかりながらなぜ連絡しなかったのだろう。
前年10月に病気がわかり、1月に亡くなられていたそうだ。
私の若く幸せな時間の中に貴女がいた。

こちらこそありがとう。


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