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2023年5月

2023年5月15日 (月)

自句自解138  長男の次男の・・・



あたしは、出来るだけ明るい句を詠みたいと思っています。
沈む夕日より昇る朝日を詠みなさいってセンセにいわれたから
それもあるけど、何のために詠んでるかって自分が嬉しくなるためでしょ?(知らんがな!って冷たいのね奥様)
まあそういう句のほうが好きだからね。

 

昨日は母の日でした。
あたしは二人しかお子を産まなかったけど
立派なお母さんではなかったけど
テキトーに手抜きしたのにおっさんに大人になってくれました。

長男からはカーネーションの形をしたハリウッド女優の帽子みたいなケーキを貰い、映画に連れて行ってくれました。
奥様!インド映画ご覧になったことあります?
食わず嫌いはいけませんよ
是非ご覧になって下さい。メチャ・メタンコ。むっさ。マンモス面白かったです。
「RRR]という題名でした。上映時間3時間。あっという間。

次男からは「プリザーブドフラワー」ってんですか?
死ぬほど可愛いお花が届きました。
ケースから出してと言ってたので「埃かぶったらいやや」といったら
「好きにしなはれ」とラインが来ました。
東京の高島屋さんから送られてきました。
あの皇室アルバムのスポンサーです(今は違う?)畏れ多い事であります。
花を抱えて写真を撮ってもらってラインで送りました。即、削除は覚悟です。

こんな風に、モノをいただいたときは、ありがたいありがたいと思います

 

   長男の次男の一樹聖五月
(ちょうなんのじなんのいちじゅせいごがつ)2021・5月

 

 

季語・聖五月(初夏)
カトリックでは五月を「マリアの月」「聖母月」と呼ぶことから、俳句ではこう使われるようになった。と歳時記にありました。

 

 

 

次の更新は6月1日予定です。


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2023年5月14日 (日)

自句自解137  彼方なる暗がり峠・・



   

  彼方なる暗がり峠花空木
(かなたなるくらがりとおげはなうつぎ)2011・5月

 

俳句で固有名詞(人名・地名・銘菓の名前とか・・)を使うのは難しいけど面白い句になることがあります。
前提として誰もがみんな知っている固有名詞じゃないと話になりません。
あたし
  「ハンケチを咥えて手水京マチ子」

って句を作ったことある。
本当は山田五十鈴の映画見て、そのしぐさに感動してつくったのだけど
山田五十鈴では字余りになるので京マチ子にした。
山田五十鈴も京マチ子も大女優です。
この場合、誰もがみんな知っているので俳句で使ったってち~っとも差し支えないと思うんだ。
ま。ある年代の人以上という制約があるかもしれないけど、いいの。俳句やるのは大方年寄りだから。

前置きが長くなりました。
暗がり峠。正式には暗峠と書きます
生駒山脈の端っこから出発し、大坂(土偏のサカ)と大和を繋ぐ峠
運転免許の取りたての頃、暗がり峠を越えられたらいっちょ前やといわれた。
もちろんミッション車です。ギアチェンジ・坂道発進あります。フット合わせ、サイド合わせ必須。
トンデモナイ坂の狭小の道幅の急カーブが続きます。石畳は滑りまくる。
うそやん!と言いたくなるけど国道です。

先ほどウィッキペディアをみたら「日本一の道」とありました。
日本一危険な国道といわれるR308
奈良県の景観資産に指定されています。
奥様も命がけで一度チャレンジしてくださいませ。
素晴らしい景観です(勧めるのはそこ?)

「暗峠」を知っている人は全国民の何パーセントでしょう。
大阪府民と奈良県民を除けばほんの僅かだと思います
でも、こういう風に俳句で使えるのは「くらがり」の「とうげ」という言葉の力です。
本当の暗峠を知らない人でも十分にイメージできる。
その峠に季語・花空木(花卯木・空木の花・卯の花)初夏
が白く白く、浮き上がる。空木は邪悪な地霊をまるで祓うように風に大きく揺れている

な~んてね。

暗峠、もう車でよう走りません。そんな根性ありません。
奈良に行くときはもっぱらR163でした。そこも清滝峠という難所があったですよ。
バイク覚えたてのお子が喜んでいくところ。

今は高速道路をピヤ~~と行ってピヤ~と帰ってくる。
車もオートマチックやしね。
道も面白くないし、そのうち自動運転になったら運転の面白さもなくなる。
心配しなくても
そこまで生きていないと思うけど・・

 


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2023年5月13日 (土)

自句自解136  石鉢に・・・



  

    石鉢に射す木漏れ日や著莪の花
(いしばちにさすこもれびやしゃがのはな)2016・5月

 

季語・著莪の花(初夏)

口を酸っぱくして「モノを詠め」と言われてきた。
ひたすらにモノをみてモノを詠みなさいと。
気持は詠まなくていい。気持ちはモノに託しさいと。

 

少し続けていると、なんだか物足りなくなってくる
「中身がないんじゃないか」「それがどした?」みたいな句ばっかりじゃないか・・って。
そして、上手く表現してみよう。ちょっとひねってやろう。といういやらしい考えに至る
浅くて小賢しい句ができる。気持ち悪い。
やっぱり初心に戻らなきゃ。素直に素直に・・

その繰り返しで今日まで来た。
で、今思うのは、「写生」に徹する。ということ
それが一番すんなりするし、好きだ。ということ
難しいことはわかんないけど、ゆうべ、そんな風に思ったですよ。

・・・

「当尾の里」(京都府木津川市)にある浄瑠璃寺で詠んだもの。
2016年。この時、GWで帰って来ていた次男坊に連れて行ってもらった。
若き日に来たことがある。
ム~がゐた。お鈴がいた。タグがゐた。もう名前を忘れちゃった後輩がゐた。
あの頃はみんなでキャッキャとゐるのが楽しくて、お寺なんか見ていなかったわ。
しかし、お坊さんに国宝の九体仏を一体ずつ丁寧に説明してもらったことははっきり覚えていて、印の結び方の意味もこの時教わった。
いまに至る仏像好きの原点はこのお寺だったかもしれない。
教科書で見た吉祥天も開示されていた。

 

石鉢は石でできた手水鉢。
艶やかな新緑越しに五月の光がキラキラと手水鉢に反射していた。
足元に著莪が咲いていた。日陰に咲く紫の花はおとなしく、少し寂しげだった。
当時ならきっと見逃していただろう著莪の花を大人になった息子と見ている

 


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2023年5月12日 (金)

自句自解135  学芸員の・・



  

     学芸員の話聴きゐる壺の蛸
(がくげいいんのはなしききいるつぼのたこ)2011・7月

 

季語・(三夏)「章魚」と書くそうです。蛸壺も季語になっています。
タコって夏の季語なのね。
関西たこ焼き王国に住んでいるのであまり季節感を感じません。
胡瓜もトマトも冬でも食べているのと同じです。

さっきお買い物から帰って来たんだけど、何でもかんでもお高くなってる。卵なんて特に!
ヨーグルトの容器も若干ちいさくなってない?じゃがいもなんてアタクシの可愛らしいげんこつみたいなのが一個90円だった。三個買ったら292円(今電卓使いました)292円と言えば300円も同じじゃない?

所帯臭い?あたしだってこういう話します
女優だと思ってた?奥様!

で、魚屋さんに張り紙
「タコが高い!だったらイカがあるじゃないか!」
とイカの頭(どこが頭か知らないけど)にぺたんと貼ってありました。
いかがかしら?ですって。

・・・・・

 

俳句は姫路から小さな船に乗ってすぐの小さな島
ここで一泊しました。
ウチラ山の子なので海が珍しくてとても楽しかったです。
夜光虫や早朝に鰡が飛び跳ねるのを初めて見ました。
県の職員の方が丁寧に資料館を案内してくださいました。
蛸の八ちゃんも聞いてたんじゃないかなあ。

 


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2023年5月11日 (木)

自句自解134  ウィルスと・・・



  

     ウィルスと共生未だ立夏かな
(うぃるすときょうせいいまだりっかかな)2010・5月

 

季語・立夏(初夏)
今年の立夏は5月6日。満月(月齢14.9)でした
当日はおぼろ月だったけど翌日はきれいなお月さまを眺めることができました。
何となく、春の月ではない気がしたのはやはり「立夏」を意識してたからかな。
夏来る・夏に入る・・けだるい晩春と鬱々とした梅雨の間のわずかな時間。
明るくエネルギッシュですがすがしさに満ちた素敵なな季語です。

 

なのにね。3年前はこんな句をつくっていたのね
この句も一昨日の「さくらんぼ」の句と同じ時に作ったものです。
このウィルスとは仲良くなれないわと思っていた頃です。

 

お友達が今日から抗がん剤治療に入ります。
「2年がかりかなあ・・」と言っています。
なぜ2年か?
共通の友人(男性)が偶然にも同じ病院で同じ手術を受け2年間の治療を終えたところだからです。
身近の立派なお手本の存在はとても心強いです。

昨夜ラインを入れると
「私はいいけど、私の体がちょっとかわいそうね、と今励ましていたところなの」
「うん。頑張ってもらわなきゃね」

初夏のキラキラした光が彼女に降り注ぎますように
木々のそよぎが彼女を励ましてくれますように

 


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2023年5月10日 (水)

自句自解133  色褪せし恋文・・



  

     色褪せし恋文の束谷崎忌
(いろあせしこいぶみのたばたにざきき)2010・5月

 

俳句では有名な人の命日が季語になります。
俳句や文学や歴史に関係のある有名人ね。
奥様じゃ無理だわ。
ちなみに誕生日はお釈迦さまやキリストさまレベルじゃないと季語になりません。

ヒトって年がら年中死ぬんだし忌日に「季節感」はないわけ。
でもね、ないことはない。
その人に思い出の深い人なら「ああ。あの人が亡くなった日はあんな花がさいてたなあ。風がふいてたなあ」と季感と結び付けられるけど
それはあくまでも、個人的な思い。
だから「忌日」を俳句にする時は「季がさなり」(一句の中に季語が二つある)を容認する先生が多いです。

てへ。なんだか語っちゃったわ。

 

谷崎潤一郎の命日は1965年7月30日
旧暦で言えば6月半ばごろで夏の季語となっています。

上の句は芦屋市(兵庫県)にある谷崎潤一郎記念館を訪れたときのものです。
丁度今頃の季節でした。

その時のことをここ(ブログ)に書いていたので
ひまでひまで、おせんべ食べながらお尻ポリポリ掻いてるんだったら読んでみて卓袱台ね

 

しかしやね、作家ってやっぱり変やね。
嘘が誠かマコトがウソか 虚実のはざまに生きる人種
同時にこんな句も作っていました。

  恋文に朱筆の跡や谷崎忌

 

ふつう、自分が出したラブレターに赤ぺんいれますか?
けったいですやろ?

 

 


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2023年5月 9日 (火)

自句自解132  家籠りの・・



 

     家籠りの卓に到来さくらんぼ
(いえこもりのたくにとうらいさくらんぼ)2020・5月

 

コロナウィルスの感染拡大。あれから3年・・・
三年前の今頃は街から人が消えて、学校もお休み、飲食店は軒並み閉まって・・
みんな見えない敵に戦々恐々だったですね。
ずーっと、お家に居たなあ。
クロネコ兄さんも佐川男子も、いつもなら軽いものは手渡しで。重いものはお玄関の上がり框まで運んでくれたのに
「ここにおいておきますねえ」とインターホン越しの声は相変わらず爽やかだったけど
大急ぎで出ても、門の外にポツンと包みが置かれていた。

なんかもう・・3年経ったのね。

季語・さくらんぼ(仲夏)
こんなに可愛い姿。色。ってある?
甘くてみずみずしいさくらんぼが卓(テーブル)の上に。


そのうち時がたてば「家籠り」という言葉も死語か?
「ああ。あの時のねえ・・」と誰も気が付かなくなり
もっと年月が経てば
そんな出来事があったことさえ知る人もいなくなる。
この句の喜びが「特別のもの」であったことも、そのうち誰にも理解されないんだろうな。

やっとやっと元の日常が戻って来そうな様子
いまだ。マスク必携だけどね。

 


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2023年5月 8日 (月)

自句自解131  五月雨の音・・



  

      五月雨の音聞く阿弥陀経の中
(さみだれのおときくあみだきょうのなか)2010・6月

 

5月1日がおじいちゃん(夫の父)の祥月命日で、お寺さんに来ていただきました。
亡くなってもう38年になります。
愛情の細やかな優しいやさしい舅さんでした。

丁寧なお家は月参りをしてもらったはるんかしら。
うちは50年忌の明けていない3名(舅・姑・夫)の祥月命日のみ、お経を頂戴しています。
だから、年に3回、おじゅっさん(住職)の顔を見ることになる。

もう・・歳いかはったわあ~~
むこうも、、こちら(私の事)をそう思うてはるやろけど。
いっぺん、脚立から落ちて、あれからガックリ歳いかはった。

脚立はアカン。脚立は・・

 

五月雨は(仲夏)の季語で、梅雨入りから梅雨明けに降る雨をいいます。
梅雨入りは今の暦で言えば6月10日前後。
5月1日はちと早い。でもエエねん。俳句やから・・。
「音聞く」なんてダサいわね。ええねん。これが実力やからしゃあない(仕方ない)です。

この季語、何か古めかしいでしょ
古い東映映画でてきます。「月さま・・雨が・・・」
月形半平太が・・誰かなあ。寄り添うのは花柳小菊さんね
恋の情緒や降り込められる不安のぼんやりとした感じを詠むにふさわしい季語

「恋の情緒」なんて爪の先ほどもないわ!あたしは身も蓋もない女だから
阿弥陀経になるんや・・・ちゅらい。

 

 


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2023年5月 7日 (日)

自句自解130  子の呉れし日傘・・



  

  子の呉し日傘をさしてどこにでも
(このくれしひがさをさしてどこにでも)2009・5月

 

季語・日傘(三夏)

母の日に白いレースの日傘をにプレゼントしてもらった。
もう子どもぢゃないよ。30円のメダカじゃないよ。
うれしくてくるくる回しながら外出した。

 

この句、実は添削が入った。原句は

 子の呉れし日傘どこにもさしてでる

です。
添削で「さっすがあ・・せんせ!」と思う事の方が圧倒的に多いのだが、この句についていえば自分としてはモヤモヤしている。
そ~れはなぜ~なぜなぜなぜ~~~

以下にその理由を書け!と言われればなんぼでも書けるけど
それはしないほうがいいような気がする。
やぶ蛇だから・・そそ。そうなのよねきっと。

 

ただこの時のうれしさ。気分は「これだった」ということです。
奥様!めんどくさいでしょ?ごめんなさいね。
そんなこともある。

 

 


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2023年5月 6日 (土)

自句自解129  目高頒つ・・・



 

     目高頒つ隣にもその隣にも
(めだかわかつとなりにもそのとなりにも)2008・5月

 

季語・目高(三夏)

その昔、子どもたちが小さかった頃
母の日のプレゼントで目高を5匹貰った。
@30円って言うてました。(すぐに値段を聞く下品な母)

いやいや。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ 母は嬉しかったよ
信じてもらえないだろうけどダイヤモンドより嬉しかったよ

でも、飼い方が悪かったからか(それしかない)
すぐに死なせちゃってガッカリしたなあ。

 

・・・・・

DIYで買うのは外来種だから一代で天に召されて良かったのよ
殖やしたり近くの川に放したりしない方がいいのよ

と、友人夫妻がホンマモンの?メダカをくれた。
今度はちゃんと勉強して分娩用の水槽も別に用意して頑張ったら無茶苦茶殖えました。
ご近所に配って喜ばれた。
今も子孫繁栄してるのは一軒だけかなあ。
わが家はもう、メダカを飼っていたことさえ遠い遠い日々・・


  
   目高飼う夫失ひしリビングに
(めだかかうつまうしないしりびんんぐに)

これもその時の句

 

 


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2023年5月 5日 (金)

自句自解128  君子蘭ほめて・・



 

    君子蘭ほめて新聞集金人
(くんしらんほめてしんぶんしゅうきんにん)2005・5月

 

奥様!また新聞代が値上がりするそうですよ
ついこの間¥4,400に上がって、
え~新聞代そんなにするの~~と集金人に食って掛かったところなのに
この5月から¥4,900になるんですって!

¥4,900といえば5000円と同じ。
いや4900と5000全く別物やけど感じとしてはもう
5000円やん

おまけに(?)文字がおおきくなるんですって!(もうなってる)
12年ぶりの改訂です。集金人は胸を張ってそういうの。

いやいや、それは間違うてるやろ
文字が大きくなるという事は文字数が少なくなるという事や
情報量が減る ちゅうことや~~

アタシ、不思議なことにこの歳(19歳)でも裸眼で新聞読めますねん。
字が大きゅうなる? 大きなお世話や!

と、言いながら今月から字が大きくなった紙面。
大きな声で言いたくないけど 読みやすいわ

12年前に大きくなった時、しばらくしたら「昔は、ようあんな小さな字を読んでたな」という感想を持ちました。
今回もきっとそのうちそうなるんやろね。

五千円か~
毎月五千円分の本を買うたほうが賢いんとちゃうか?ニュースはネットでわかるし。
でも、新聞好きやしなあ。
君子蘭をほめてもろうたから思いとどまろうか・・・

季語・君子蘭(晩春)

 


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2023年5月 4日 (木)

自句自解127  いっせいに・・  



 

  いっせいにペンギン寄り来サングラス
 (いっせいにぺんぎんよりくさんぐらす)2019・5月

 

 

サングラスは(三夏)の季語になっています。
舘ひろしなんて年がら年中かけているのにサングラスは「夏」の季語です

この句は神戸の王子動物園吟行のときのものです。
年寄りも動物園へいきます。
王子動物園と言えば、今年ジャイアントパンダのタンタンが中国に帰る予定です。
コチラで静かに余生を送ることはできないのでしょうか
心臓の病気を持っています。もう30歳近いはずよ。
この時はガラス張りのお部屋で寝そべっているのを遠巻きに見るだけでした。

昔は、青空の下でほんとにもう握手できそうな広場ででタンタンの可愛い姿を堪能したのになあ。

そうそう。サングラスでしたね。
メンバーの一人がサングラスをかけていました。
偶然かもしれないけど、ペンギンさん達に懐かれたみたいでした。
右に移動すれば右に。左に行けば左に・・
いやいや、懐かれたのではなく
「なんやねん!このオヤジ」と不審がられたのかも・・

 


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2023年5月 3日 (水)

自句自解126  夏めくや・・



 

   夏めくや軒の雀に目醒めては
(なつめくやのきのすずめにめざめては)2020・5月

 

季語・夏めく(初夏)
「めく」って素敵な言葉。~ばむ。~じみる。みたいな感じね
名詞+めく で使われるときの「~めく」は接辞というそうです。
ひとつ賢くなったでっしゃろ。
元から賢い?さよか。


〇〇らしくなる。っぽくなる。ハッキリしないけどな~んとなく。
日本語らしいです。曖昧模糊。周囲に敏感に生きてりゃこその「めく」
「めく」を感じるのは四季のある国に暮らしているからかもしれません。

奥様はどんな時、どんなものに夏のきざしを感じられますか

若い娘の白いブラウス?
若葉を揺らす風?
光る海(日活若手オールキャスト)?

チッチッチ。そんな平凡な・・話にならんわ
そんなことで詩人ににはなれないわ。

鍋のふたとか、
爪を切る音とか、
Amazonからの宅配便
とかに「夏のきざし」を感じてほしいわ。

 

アタシ?
「雀」

平凡だわね。

 

 


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2023年5月 2日 (火)

自句自解125  パセリ青し・・



   

  パセリ青し大皿使ふ日やうび
(ぱせりあおしおおざらつかうにちようび)2021・5月

 

季語・パセリ(三夏)

家庭生活を営んで長い事経ちますので、食器が仰山ありますねん。荒々しい女だけど茶碗や皿は不思議なくらい割ったことがないです(自慢 )だから減らない。


(夫が亡くなった後の)一人暮らし期間のうち2年間ほどかなあ長男と二人暮らししたことがあります。
彼が結婚する直前の2年間です。家を出ていたのに貯金したいから帰って来よりました。腹黒い男です
私は呑気な一人暮らしの味をしめていたものだから、もうね「早く出ていって欲しい。元の一人暮らしに戻りたい」と神様仏様に祈っていました。
そのときに友人が言った一言
「おたまちゃんね。一緒に暮らしてもろて有難いと思わな(あかんよ)一人になったら

   鍋からモノ食べる

 

で。現在ですがワタクシ、それだけはやるまい!と固く心に誓っています

一人暮らしになって使う食器は知れてます。
できるだけ毎回違う皿や器を使うように心がけています
順繰りに使っていたら結局洗うでしょ。清潔でしょ。エヘン。

しかし、大皿だけは一人暮らしの食卓に出番はありません。

ちなみに我が家に大皿(両手でしかもてないもの)は5枚あります。
大きめの皿ではなく大皿ね。これがまた重たいねん
なにも載せてない状態でも持ったらプルプルします。
要らんわ~こんなごっついお皿・・・

手が滑って割れたらええねんとバチアタリな事を言ってはいけません。
じゃあ。井戸に投げ込むか!

いちま~い。にま~い。さんま~い・・・・

 


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2023年5月 1日 (月)

自句自解124  小説の駅・・



  二週間、更新しなかったらブログの書き方忘れてますねん。
ごきげんよう 奥様!

土日祝の郵便配達がなくなったでしょ?
ほんまに困ってます。
最初からわかってることだから、それに合わせて動けばいいのに(投句の締め切りのことね)
そんなことができるくらいなら立身出世してるわい。
と、切手を貼りながらぼやく。・・・それにしても
84円で東京まで持って行ってくれるんやもんな。ありがたやありがたやと前島密様に手を合わせております。

といふことで、バタバタした月末が終わりました。
さ。今月も15句行って見よ~~
(GWの関係で連続更新できないかもしれない)

 

・・・・・・・・・

 

   小説の駅に降り立つ麦の秋
(しょうせつのえきにおりたつむぎのあき)2019・5月

 

駅とはJR亀岡駅(京都府)
小説とは高橋和巳著「邪宗門」
私らの世代の人なら「無人島に持って行くならこの一冊」っておっしゃる方が多いのではないかしら(知らんけど)
何を隠そうこのワタクシめも生涯に読んでおいて良かった小説ナンバーワンでおま。と申し上げます。

小説の冒頭で主人公の千葉少年が貧困の果てにたどり着くのがこの「亀岡」駅
今でこそモダンで近代的な駅舎だけど、15年くらい前までは積み木のおもちゃのような可愛くてレトロな駅だった。
小説の時代背景は戦前ですが私の知ってる亀岡駅とその周辺は「邪宗門」の雰囲気を十分に想像させてくれる風景でした
駅舎の背後に広がる農地(今はサッカースタジアムなんかできちゃってます)
駅の正面に見える城壁。そこが(小説のモデルとなった)舞台となる某宗教団体本部であります。

丹波篠山へつづく通称デカンショ街道はここから真っ直ぐに伸び
今どき珍しい麦畑を見つけたときこの句が出来ました

季語・麦の秋(初夏)


20代前半にこの本に出会い今から20年ほど前に再び読み返しました。
絶版となっていましたが図書館の書庫にはありました。
ずいぶん大人になってからのほうが胸がチクチクしたわ。
感想はなんか上手く書けない。
あまりにも内容が壮大で深くて考えさせられるから
それが「面白うてやがて哀しきもの」であったとしても「自分たちで社会を変えられる」と信じていた当時の若者たちにとって千葉潔の理想と挫折は十分にわが身に置き換えられるものだったと思います。だから多くの人に読まれた。

今人生の後半戦に入り、もう一度読み返してみるとまた違った感慨をもたれるかもしれませんよ。おすすめです。
こんな長編。もう読む気力がない?こりゃまた失礼!



 


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こちらは「おたまの未亡人日記」の旧ブログです
しばらくの間、俳句(自句自解)に特化して書きます
自分の覚え書きです。
2022秋

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