自句自解1 明日帰る子に・・・
自分の句を説明をするなといわれる。
外に出した時点で句は自分から離れる。あとは読み手にゆだねるだけである。
なのに、自句自解ってどうよ。という事だけど
ええやん。書いておきます。
句はザックリした季節にあわせ、ランダムにとりだしたもので他意はありません。
じゃ。いってみよう!
「明日帰る子に薄味の芋茎かな」
(あすかえるこにうすあじのずいきかな)2014・8月
季語は芋茎(仲秋)であるが、この句の中には盆休みで戻って来た次男。すなはち帰省子という季語を内在させている。
芋茎は里芋の茎のことで、手元の歳時記によると「通常は干し芋茎のことをいい水でもどして・・」とあるが
おっとどっこい。ここらの里では近在の農家で自家用程度には栽培していて道の駅やスーパーに出ることがある。
大阪の泉州産が有名で時期にはスーパーの店頭に並ぶ。
といっても、ごく短期間。お見逃しなくというところだ。
茹でてあく抜きして薄揚げと一緒に炊く。酢味噌でたべるのも美味しい。
関西だけのものだろうか。生粋のジモティの少ない土地柄によるものだろうか。
周辺の人に聞いてみると「なに?それ」「調理したことも食べたことも無い」と言われる。
大阪の女を親に持った私には馴染みのしかも大好物である。
歳時記にあるように「干し芋茎」を詠むのであればそれはもう季語ではないのでは?と私は思っちゃう。
季節に食べてこその芋茎。年がら年中食べられるのなら季感もへったくれもないのだから。
ココまで書いて、どんだけ芋茎が好きやねん。と我ながら思う。
俳句はどうした。そうだ!そうだ!
・・・・・・・・・・・・・
広い東京の片隅でこの人は毎日何を食べて暮らしてるんだろ
帰省したときくらいあれもこれも食べさせたい。
大好物は子どものころから「白い飯」
おお。よしよし一升でも一斗でも炊いてやるぞ。
美味しいもの。めずらしいもの。大好物。何でも作っちゃる。
「何がいい?」と訊くと「茶色いおかず」ときた。
そうかそうか。大得意やでお母ちゃん。
明日帰る・・明日こちら(私の元)に帰って来る
明日帰る・・明日そちら(東京)へ帰ってゆく
どう読まれるんだろう。
事実としては後者である。
薄味の芋茎が喜びよりも寂しさを含むような気がするんだけど・・
どない?
「自句自解」少し書きためようと思います
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コメント
東京の隣S県南部に在住です。この辺りでは芋がらと呼んでいます。生であくを取り味噌汁、煮物でいただきます。
干したものを戻して油揚げなどど煮たりもします。
ここ数年いただいていませんが。
投稿: Kate | 2022年9月21日 (水) 10時51分
★kateさんへ
コメントありがとうございます。
ところ変われば呼び名も変わるのですね。
そう言えば、祖母(関西人)は「芋がらずいき」と言っていました。
ただし「芋がら」は乾燥したもののほうを指していたようです。
kateさんもしばらく召し上がっていらしゃらないのですね。
流通していませんものね。
今どき芋の茎なんか見向きもされないのでしょうか・・美味しいですのにね。
祖母で思い出しましたが、芋茎は「血の道」に効くとよく言っていました。子どもだったのでピンときませんでしたが、女性の月のものに関連していると後で知りました。効用のほどは?です。
知人の栄養士の先生はがん予防ナンバー1の食材だと言っておられます。
投稿: おたま | 2022年9月21日 (水) 12時04分