旅・おでかけ

2013年8月 1日 (木)

伊勢神宮吟行・②



小学校の修学旅行は「お伊勢さん」という人が多いですね。

我が家の息子たち(兵庫県・南東部)は小学校で「ヒロシマ」中学校で「ナガサキ」でした。

われわれ世代の同級生はみんな「お伊勢さん」。
それが少なくなってきたのは、何なんでせうか。

そもそも、伊勢神宮は天皇家のプライベート宮社です。
こ・これは・・日○組あたりの横槍クァ~~
そういえば、うちらも高校の修学旅行で宮崎の「八紘一宇」搭に寄るかどうかで、先生方がモメてはった。

戦後68年。左翼政党でさえ天皇制打倒を声高に言わなくなった。象徴天皇は定着し天皇自ら「憲法を遵守」すると言っておられる。
これには「参っちゃうな」と感じる政治家もいるとかいないとか・・

話が横道にそれちゃうわね
つづきはウラブログへ・・・なんてね。

13214 この日は「御白石持」という行事がおこなわれていました。

 

もちろん遷宮の年だけに行われます。

 

内宮神域の川原から採取された白石を新しいお宮の瑞垣(みずがき)内に敷くというものです。

 

草が生えたり土砂の流入を防ぐためのものだそうです。
採取された石は選別され宮川の水で洗い清められています。

 

ふだんは決して入ることの無い瑞垣内、この行事に携わる奉献団の方々は白装束です。

この、行事と重なったためか、すごく人が多かったです。

 

 「こんなにも人ゐて静か御遷宮」 おたま

 

内宮前には沢山のお店がならんでいます。
江戸時代の「おかげ参り」にちなみ、その名も「おかげ横丁」があり、我々はこの中にある「山口誓子俳句館」を集合ポイントにして、とりあえず解散!
しっかり句を作ってきてや~~と叫びつつ「みたらし団子」店へ一直線の幹事・おたまでございます。

内宮(ないくう)と言っておりますが、正しくは皇大神宮(こうたいじんぐう)と申します。
伊勢神宮というのは、この皇大神宮の通り名みたいなものです。中にいらっしゃるのは天照大神(アマテラスオオミカミ)。暴れん坊の弟に頭にきちゃって岩の中に閉じこもっておしまいになった皇室のご先祖様(といわれてる)です。

で、5キロほど離れたところに外宮(げくう)がございますのよ。
正しくは豊受大神宮(とようけだいじんぐう)といい、アマテラスのお食事を司る神様が祀られています。五穀豊穣の守り神やね。

正式な参拝の作法としては「外宮から内宮へ」なのだそうですが、そんなこと言っちゃおられないのが、段取り第一のツアー会社の事情ってものです。

諸事情にしたがって、バスの車内で天むすを三個ほおばり、支給(ツアーの中に入ってる)のコロッケとおせんべいとお饅頭をいただきました。

そして、お約束の「集合時間に必ず遅れる夫婦。もう放置して出発するか!」事件などもはさみまして、押せ押せで夫婦岩へ参りました。

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誰がエライって、一番最初にこれを「夫婦」と言い出した人やね。
そうじゃなきゃ観光名所にはならなかった。
ここ、二見浦は日本最初の海水浴場だそうです。

もちろん、デカイほうが奥さまですわ。

内宮で3時間の自由時間があったのですが、人が多くて移動に手間取り、こりゃあ、句会はムリでんな。ということで急遽帰りのバス内で短冊回し句会。

とことんやな・・そらぁ幹事がおたまちゃんやもん
という、悪口雑言をものともせず、任務遂行でございます。

なんやかんや言うてもみんな、良いのを作っておられました。

今年の御遷宮は第62回だそうです。

え~っと、これに20年を掛けたら・・・

終戦後の第59回は四年遅れの1953年でした。

今年の御遷宮にかかる費用は550億円だそうです。
どっひゃ~~~。


 


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2013年7月31日 (水)

伊勢神宮吟行



伊勢神宮へ行ってきました。

のっけから余談やけど、ここら辺りの人ってなんにでも「さん」をつけますね。
お芋さん。お豆さん。おくどさん。CO-OPさん・・・

その両極にあるのが「ウ○コさん」と「神さん」と違いますやろか。

「グッ坊、エエ雲古さんでたなあ・・賢いなあ」に続けて「明日、お伊勢さんに行って来るわな

m(. ̄  ̄.)mス・スイマセーン

ということで、お伊勢さんに神さん参りしてきました。
俳句の吟行7月例会です。

今月はおたまが幹事なのですが、暑い時期なのであまりウロウロしなくて済む日帰り格安バスツアーにしました。

高速バスツアーで大変な事故が続き、このほど法律が改正されます。万が一の責任の所在がツアー会社にあるのか、バス会社にあるのかが曖昧だったのが是正され、安全基準が見直されました。
例えば路上乗降ができなくなり、バス会社は個々に停留所を設けなければなりません。
これにより、自ずと中小バス会社は廃業を余儀なくされ、ツアー価格は今までのような「格安」とは行かなくなるでしょう。

てなことを、恩着せがましくウチのメンバーに言うてきかせました。
「これが最後の格安ツアーやで~~~」って。

さすが、おたまちゃんや。ぬかりはないわ。
いよっ!べっぴんさん!

賞賛の嵐の中、地元からの出発です。
ああ。ツアー価格はお弁当お土産つきで
大笑いの「さんきゅうっぱ」でした。

130729003_convert_20130731134806 今年は20年に一度の遷宮の年に当たります。

遷宮とは、神様のお引っ越しです。
添乗員さんは、遷宮の理由を建物の老朽、伝統技能の継承と言って説明していました。

チッチッチッチ。

そんな話、おいちゃんやおばちゃんには通じへんで

もっと、「神さん」のこと勉強しはったほうがよろしいな。

ここで、理論闘争するほどの元気もない皆は、ニコニコとスルー。

伊勢は遷宮の奉祝提灯でお祝いムード一色でした。

924 5030
銀行も郵便局もこんな感じです。

「伊勢御遷宮」(いせごせんぐう)は「秋」の季語になっています。

「神宮最大の祭事である、この立て替えに、せっかくめぐり合わせたのだから20年に一度しか使えないこの季語で沢山作ってくださいね」と幹事・おたまは申しあげましたのよ。
「あんたもね」って言われましたけど。

 「たふとさにみなおしあひぬ御遷宮」 芭蕉

では、つづきは(気が向いたら)明日ね。



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2013年7月 3日 (水)

山のあじさい



もひとつ、ようわからんのが

金鳥虫コナーズアミ戸に貼るタイプ120日用やね。

アミ戸がそもそも、「虫よけ」なんやから
アミ戸に貼るだけで、虫の付着や屋内への侵入を防ぎます。って言われても・・・。

だったら、

アミ戸の立場はどうなるの?

ってことでしょ。

 

それは、人とアミ戸の信頼関係を根幹から揺るがしかねない。
平穏無事な関係に波風を立てようというのか、金鳥

まるで、仕事人間の夫と40歳妻の間に割り込む、中学受験を控えた息子のイケメン家庭教師のようなものだ。
↑ぜんぜん。ちゃう?

と、今日も軽く営業妨害(これ、シリーズにしようかしら)をかましておいて・・

6月のおでかけの覚えです
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小さな山の上にあるアジサイランド
遠くに見えるのはこれも、小さなプラネタリウム

今年は天候の具合で桃が小ぶりだって桃農家のおじさんが言ってたけど、それってアジサイもそうなのかな。

我が家の庭のアジサイも小ぶりです。

そして、例年より開花が遅い。
満開と思って行ってみたら、あと2週間でしょうなあ・・と駐車場から登ってきた人が言っていました。

 

 「山登りおむすび岩より始まれり」 おたま

 

やまのぼり・・って夏の季語なのですよ。

で、今年の天候ってどうだっけ?
寒い春。遅い梅雨。急な夏日・・・・

ここの、よさは360度の眺望と、とにかく人(客)がいないこと、無料であるということです。

町おこしの一環としてアジサイがドカンと植えられたときは生態系の破壊や!と思ったけど、この時期の見事なアジサイ群は見応えがあります。

山の傾斜を利用しているので視界全部アジサイです。

 

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ただし、今年はやたら看板が目につきました
「ゴミを持ち帰りましょう」「山を美しく」etc

看板がでかくて多くて、ペンキの色がケバケバしくて、それこそが美観を損なっています。「山を美しく」ねえ・・

こんな山のてっぺんにお寺があったらしく、教育委員会の立て札がありました。

 

 「濃あぢさゐ尼寺礎石のみ残り」 おたま

 


 


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2013年7月 2日 (火)

永沢寺花しょうぶ園



ブログの引っ越しを考えている。
そこへ持ってきて、「ココログからのお知らせ」だよ。

ココログフリーへの広告領域の追加について・・だって!
記事の天辺に賑やかな広告が載るようになった。

そもそも、引っ越しを考えたのはココログの広告表示が、でかすぎるのが気に入らないからだった。
だからまあ。トドメをさされたって感じやね。

「サービスを継続するため」というけど、こちとら毎月結構なブロバイダー料金支払ってまっせ。

クライアントに告ぐ。
誰も、そんなに見てまへんで。つーかケバケバしさに嫌悪感抱かれるだけやし・・・と、この場で小さくniftyへ営業妨害をしておいてやろう。でへ

さてさて、辛気臭い話はおしまいや!
酒や酒や、酒もって来い~~

六月のお出掛け記録を書いておきます。
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6月吟行は三田市永沢寺(えいたくじ)花しょうぶ園へ行きました。

例年より開花が遅く6月13日でしたが7分咲というところです。
しょうぶ園の向かいに永沢寺(永澤寺)という曹洞宗の古いお寺がありますが、こちらは(ようたくじ)と読みます。

永沢寺(えいたくじ)というのは字名(地名)であり、近隣の農家の方々がこのしょうぶ園を開かれたそうです。
芝桜の花のじゅうたんや、永澤寺(ようたくじ)の修行僧にちなんだ蕎麦打ち道場などがあり、

なんか、お商売の上手なお寺さんやなあ・・と思っていたのですが、それは大きな誤解でした。

案内のしおりによると、しょうぶ園の歴史は古く、最近全国にみられる「しょうぶ園」の親株の多くは、こちらの菖蒲から分けられたものだそうですよ。

「手打ち蕎麦」も大変美味しかったです。
3237_2 花の間に投光器が置かれていたので
夜のライトアップがあるのかも知れません。

 

この日はとにかく暑かったけど、広大な敷地には気持ちのいい風が吹いていました。

 

水路にカエル・めだか・タニシ・イモリを見つけては、大はしゃぎをするメンバーたち。

 

昔の子どもは自然を相手に遊んだので、久し振りにこれらに出会うととても嬉しいのです。

 

「車椅子水際まで寄せひつじ草」 おたま

 

ひつじ草というのは睡蓮のことです。

019 ひつじの刻に開花するので、そう呼ばれるそうです。

咲くときに「ポン」と音がする、などとよく聞きますが実際に聞いたことはありません

 

「花しょうぶ画鋲錆びたる投句箱」 おたま

 

 


 


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2013年7月 1日 (月)

きよめたまへ



もう・・びっくりやわ今日子おたま。

7月っていうじゃない?
一年の半分が終ったなんて・・・

 

6月のお出掛け記事も全然UPしていないのに・・
忘れないうちに書いておかなきゃね。
月がかわったけど、さくさくUPしませうかね。

老後、チビチビと酒飲みながら、「ああ。あそこにも行ったなあ。ここにも行ったなあ・・」って市長からもらった紫の「ご長寿座布団」に座って、思い出に耽るつもりにしています。

過去。振り返りまくりますねん。(予定)

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昨日は「夏越の祓」
半年のあいだに溜まった「けがれ」を祓う神事があちこちの神社で執り行なわれます。
特に6月30日は「茅の輪」くぐりをしますねんよ。
由来とかは興味のある方はググッってみてね。

上の写真は京都府亀岡市にある「出雲大神宮」です。
由緒のあるお宮ですが、最近は「パワースポット」としてヤングなギャルに人気だそうです。
お嬢さん方、すっきゃね!パワースポット
若くて元気で・・まだパワーが欲しいんかいっ!って、あたくし(誰がヨボヨボやねん)、思いますがね。そして「パワーアイテム」じゃなくって、「お守り」だからね。ソレ。

そうそう。ここは縁結びの霊験もあらたかだそうですよ。


たまたま近くに出掛けていたので寄って写真をパチリ

で、本番はこちらです。
場所は上記とは別のところ。

010
神官に蹤いて、茅の輪を大きく八の字にくぐります。
左に2回。右1回。
捧げておられるのは「形代」という紙を切り抜いた人形(ひとがた)です。
自分の息を吹きかけ魂を移してあります。

地面に白く落ちているのは、先程、参拝の人たちが自分で祓った、お道具(名称は知らない)で、1センチ角くらいに切った白い和紙と藁です。

014 神事の最後に形代は川へ流されます。

瀬織津比賣(せおりつひめ)という神様が大海原に持っていってくれ、速開都比賣(はやあきつひめ)という神様がそれ(皆さんの罪ケガレ)を呑んでくれ、次は氣吹戸主(いぶきどぬし)という神様が・・・・・・・まだまだ続くのだけど・・・

そんなこんなで(ざっくり言えば)神様が寄ってたかって力を合わせて、祓って清めてくださる・・・って寸法さ。

 

 「激つ瀬の岩に形代貼りつきぬ」
  (タギツセノイワニカタシロハリツキヌ)

 

 「形代の浮きつ沈みつ遠ざかる」 おたま

 

 


 


 

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2013年5月 2日 (木)

画廊にて


 


6×3ほどの小さな新聞記事に目がとまりました。
長谷川潔の木版画展の案内でした。
場所は姫路の小さなギャラリー。

美術や工芸にさほど関心がなくても、なぜか心惹かれる作品・作家っているものです。
なぜか、子どものころから「ジェルジョ・デ・キリコ」
彼の作品をみると、なぜか懐かしい・・遠い昔・・それは生まれる前だったかもしれない・・に見たような、経験したような。不思議な気持ちになります。

まだ小学生の低学年だった自分が、この絵の中に入りたい(帰りたい)といつまでも眺めていたことを覚えています。

キリコとは少し違いますが、なぜか好きなのが長谷川潔です。

 

この、ポストカードのことは前にブログ記事にしました。

図書館の図録で彼の作品をみたことはありますが、是非ともホンモノをみてみたいと思いました。


通し№6点。残念ながら木版でした。それでもモダンな美しい作品に満足して帰ってきました。

小さな小さな画廊の実直な感じの主人にお茶を淹れていただき説明をうけました。
その話がとても心地よく、わざわざ、姫路まで来て良かったと思いました。

レオナール・フジタと長谷川潔は日本に美術館があってもおかしくないのに・・
(片岡鶴太郎はあるのにね!←おたま独り言)
それは、ニーズの問題なんやろか・・

赤ん坊が生まれたら、ベビー服や玩具をそろえるのを我慢しても、一枚だけ価値ある油絵を買う。っていうねんね。
赤ん坊はじっとその絵をみるわけでもないけど、その絵が飾ってある部屋で育っていく。

号数の大きい方がもちろん高く売れます。それで静物画を風景用のキャンパスで画くの。そういうふうに描く力のある人って限られているのに。

ヨーロッパは消費税が高いんだけど、絵は無税なんですって。それは食料品と同じ扱い。絵は生活必需品。

長谷川潔は二年前に生誕120年で美術展が開かれたらしいのですが、多くは個人所有でまとまって作品がでることは稀だそうです。

ここに、展示してあったものですが
たぶん。たぶん。一枚だけなら、ワタクシの小遣いで買えなくもないのです。
でも、バラ売りするのは、このご主人も忍びないだろうし、できれば、まとめて飾って愛でていただきたい。とワタクシも思いました。

おたまちゃん。どうせ死ぬねんから、自分の好きなものに囲まれて幸せに暮らした方がええのと違う?と同行者にいわれましたが、「ううん。ええねん」と言いました。

ど素人・おたまのいろんな質問に丁寧に答えてくださった画廊のご主人。どうもありがとうございました。

 


 

 

 


 

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2013年4月 6日 (土)

本願寺伝道院あたり



京都といえば神社仏閣をすぐに連想しますが
魅力的な近代建築の宝庫でもあることをご存知でしょうか。

016_copy_2 仏壇屋・仏具屋・・お線香の香り漂うこの界隈に溶け込んでいるような、いないような・・・

 

洋風でもありイスラム風でもあり、なんとな~く和風でもあり・・・

 

明治の建築家・伊東忠太の傑作といわれる
「本願寺伝道院」です。

 

もともと、門徒のための銀行(保険)だったもので現在は布教師の養成施設として利用されています。

 

 

018_copy近づくにつれ、魅力的な意匠、斬新なデザインに惹き付けられます。

 

窓枠のラインひとつとっても見入ってしまいます。

 

  021_copy

 

 

 

どうしても写真に入り込んでしまう、電線や柱上遮断器も込みでアート。

 

様々な動物の彫刻。
外観だけでいくつみつけられるでしょう。

 

 

022_copy 年配のご婦人が熱心に写真を撮っておられました。

 

この様に周囲は本願寺さん関連のお店がたくさん並んでいます。

 

 

近くをぶらりと歩いてみます。

古いものが取り壊されるようです。
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滅びの美学といえば・・・桜・・武士道・・と短絡的に考えがちですが、本来は仏教思想の無常観に基づくものです。
滅びゆくものみなうるはし・・なんてね。

025_copy こんな建物をみつけました。

(たぶん)七条新町の交差点あたり。堀川通りの東側です。
一階は牛丼屋さんです。

元は何のビルだったのでしょう。

あまり、美的ではない幟が立っていますが、このように店舗として利用され
壊されず、滅びず、維持されているのはうれしいことです。


 


 

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2013年4月 5日 (金)

京都山科疎水の桜



恒例の京都山科へ墓参り兼お花見に行きました。

 

 「琵琶湖より都へ着きし花筏」 おたま

 

桜と水はよく似合います。

昨年は理由は覚えていないけど墓参り中止。
2010年、2011年とブログで記事をアップしていました。
定点観測みたいでおもしろいです。
2010年は満開の桜で、2011年はつぼみ固しです。
確か、「花冷え」凄く寒かったのを思い出しました。

Aちゃんが亡くなってもう何年になるんやろ・・
七回忌や。十三回忌やと言っていたのがついこの間のことのようにおもえます。

Aちゃんと一番中の良かったNちゃんが、「吉行淳之介が死んで、Aちゃんも死んで、今年は大切な人が二人いなくなった」っていう手紙を呉れたことを覚えています。

今、調べたら1994年没ということですので、なんと、もう19年まえになるのですね。

Aちゃんの墓は桜の名所、山科疎水のすぐ脇にあります。
多いときで6・7人。少ない時は1人。必ず命日には誰かがお参りに行っています。

「Aちゃん。早くに死んでしまって・・・あほ・・」
と数年前までは皆で言っていましたが
最近は、「あのときのAちゃんはじたばたせずに立派やった」という感想に変ってきました。

それぞれが、「死」というものを近くに感じだしたからでしょう。

Aちゃん。Nちゃんは同い年。私より6歳年上です。
今回参加の他の人も、全員先輩になります。

歳の差っていつまでたっても、縮まらないので、いっつも「パシリ」やらされますねん。
ま。いいけどね。

今年は「どこかランチの店」を調べておきなさいという課題がでました。

「ビーフシチューの店」へいきました。
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熱っついもん食べて冷たいビールっておかしいやろ・・と
散々言われましたが、かまへん。かまへん。決めたモン勝ちや。

食事の最中に1人のケータイが鳴り、朝、デイサービスに送り出したおばあちゃんの様子が急に悪くなったとのこと。食事もそこそこに帰っていかれました。

みんな、親世代の介護問題を抱えています。

「おたまちゃんはええなあ。お年寄り全員、送って。」

「ついでに、夫も送って・・・」と思いましたが、これについては、「羨ましい人」と「そうではない人」に別れるみたいです。ぷぷ。

桜は満開でした。
「昔はよかったけどね」という発言が出たら年を取った証拠よ。って誰かがいいました。

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疎水はすっかり護岸工事されていて、昔の風情はまったくありません。
風情がなくなったのか、感動する感性が鈍くなっているのか・・・

「あ。咲いてる」ってなものです。

でも、古いお友達とこうして一年に一度会えるのは「Aちゃんの人徳やな」それも、桜の一番きれいな頃にね・・・

毎年毎年同じ話をして今年の墓参りをおわりました。

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小さな小川に諸葛菜がたくさん咲いていました。



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2013年3月15日 (金)

園田競馬場



28年ほど長いこと生きてきて
初めて競馬場にいきましてん。
正確には二回目やけど、馬券を買ったのは初めてです。

・・

昔、渡世人Wちゃんが言うてはった・・・
「おたまちゃん。女に金使うやつはアホやで。
女に貢いでも、なーんにも返ってこん。
その点、馬はええで~馬は恩返ししよる。律義なやっちゃで」

俳人という生き物に必要なものは知的好奇心。
エエカッコ言うてるけど、
早い話が「物好き」でなければなりません。

厩出し(うまやだし)。牧開く。という春の季語がありますが、冬の寒い間、屋内で飼育していた馬を、暖かくなった日中に放牧してやることを言います。
早春のまだ少し肌寒さが残る中に、晴れ晴れとした気分。春の来た喜びがあり、気持ちのいい季語です。

シチィガールのアタクシが、こんな風景を見る機会はありません。
ならば、せめて「お馬さん」でも見にいきましょうかということになりました。

田舎の競馬場 でゅだー でゅだー
(この、doo-dah! doo-dah! ってどういう意味なん?。どういうニュアンスなん?う○しぇんせい。お返事まってましゅ)

行き先は園田競馬場です。平日でもレースがあります。

道すがら、競馬新聞キンキ を買いました。
気分は勝負師です。

でも、見方はもちろん、内容もさっぱりわかりません。
単勝・複勝・馬番・枠番・・・なんのこっちゃ。

ところが、どっこい 世の中は善意にあふれてる

ハンチング帽に前歯の抜けたちっこいおっちゃんが近づいてきて「地方競馬専用投票カード」(馬券)の買い方、カードの記入の仕方を、親切に教えてくださいました。

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(みどりのBOXには予想屋のおっちゃんが座ってはります)

マークシートにエンピツで書き入れていくのですよ。
あたしは、新聞にマルがいっぱい付いている馬・枠がらみで、棒を引きました。

「わしらは、そんな買い方はせんわ」とおっちゃんは笑ってはりました。
え~~?名前がカッコイイから買うっていうのは邪道なんや!!

062_copy_2
いっちょまえに、パドックもチェックしておきました。

3R,4R,5Rとやって、さっぱりわや(全くダメ)でした。
意外なのはS子さんの内に秘めた闘志。
いつも、小さな声でしかおしゃべりにならないのに、「わたくし、手ぶらで帰りたくはございません」とおっしゃって、

 

 当てはりました

 

それで、帰りに、おうどんとおいなりさんとケーキをご馳走してもらいました。

S子さん。それと、親切なおじさん。どうもありがとうございました。

俳句。俳句。俳句。

忘れるとこやった!

 

 「麗らかや馬の勝ち負け予想して」 
 「永き日の馬像を囲む木のベンチ」
 「疾走の馬の残せし春の塵」
 「青草やジョッキーの名を叫びをり」 おたま

 

 



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2013年3月 8日 (金)

向源寺・十一面観世音菩薩



奥琵琶湖の仏像で最も知られ、人気の高いのが
渡岸寺観音堂(向源寺)の国宝十一面観音菩薩立像でしょう。

その美しさについては井上靖・白洲正子をはじめ多くのえらい先生方が名文を残してはりますので、控えておきましょう。

関西に住んでいると美しい仏像に出会う機会が多いのは恵まれていると思います。
思えば、学校の遠足から始まり少女時代から多くの仏像を拝観しました。
国宝に指定されている十一面観音は七体ございます。

国宝だ重文だって、モノ(仏像とか)の値打ちに基準を設けるのもおかしなハナシやとおたまは思いますねんよ。

太秦広隆寺の弥勒菩薩半跏像が日本には無いアカマツ材で出来ていて、「こりゃ渡来仏でっせ」と学者のセンセ方が言いだしはった時、「国宝」ってきめた人たちは慌てはったと思います。
なにしろ、戦後国宝に指定された第一号ですから。皮肉なものです。

だから&だけど。美しいものは美しい。
価値有るものは価値あるもの。

023_copy 今年は雪が少ないそうです。

 

017_copy おおかたは無住寺。

 

村の方々が輪番で仏様を守っておられます。

 

034_copy 雪が少ないとはいえ、やはり湖北。

 

雪が入り込まないための養生をされていました。

 

 

信仰の対象として村人に守り続けられてきた、この向源寺の十一面観音菩薩は本当に美しい。

まず惹き付けられるのはその秀麗な眉から鼻梁につながる線と柔らかく美しい口元。
早く言えば、「お顔」です。

以前拝観した京都観音寺の国宝十一面観音菩薩とは少し年代が後になります。
飛鳥仏のような、平面的でシンメトリーな仏像が時代と共にどんどんリアル化していき京都・観音寺の十一面観音像↑は生命力みなぎるぴっちぴちの若者って感じがしました。コチラの仏様は少し時代を経て、バロック調っていうのかな(知らないけどね)仏らしい(?)神秘性を取り戻しておられます。

この日巡った仏様です

①渡岸寺観音堂(向源寺)十一面観世音菩薩立像

②石道寺          十一面観世音菩薩立像

③己高閣(鶏足寺)    十一面観世音菩薩立像
  世代閣(戸岩寺)    薬師如来立像

④観音寺          千手観世音菩薩立像

⑤赤後寺          聖観世音菩薩立像
                千手観世音菩薩立像

⑥西野薬師堂       伝薬師如来立像
                十一面観音菩薩立像

 

 

 


 


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