自句自解195 橋の名は延命橋・・
昨日はとても悲しい一日だった。
俳句の吟行例会の日で、目的地である「萩の寺」へ到着した時だった。
S子さん逝去の一報
この寺は正岡子規とゆかりがあり、糸瓜忌の頃は献句がたくさん寄せられる。
周辺の住宅地は戦前に阪急電鉄が開発したもので、当時の面影を残す邸宅が幾つも残る。
映画監督の山田洋次氏(91歳)の生家が当時のまま残っていて、そこは映画「小さいおうち」のモデルになったそうだ。
知らせを受ける1分前、寺へ通じる小さな橋を渡った。
緩やかにカーブのかかる太鼓橋だ。
朝露のしとどの橋をわたりけり 2008・9月
15年前、この橋をS子さんと渡った。
大阪で開かれる俳句講座に出席する前に、この萩の寺を訪れたのだった。
句会にはいらなきゃダメ!と誘ってくれたのはS子さんだった
それ以前から長年の付き合いで、親しかったのに彼女が俳句をしていること、私が人の俳句を読むのが好きな事をお互いに知らなかった。
楽しい思い出しかない
姉のような人
いつも私を、励まし、慰めてくれた人。
私のいう事は「面白そう!やろうやろう!」と絶対に反対しなかった。
悲しいんだか,寂しいんだかわからないけど
よく分からないけど今日はお別れにいくよ。
言葉が出ないし反応もないし誰だかわかっていないよ
と、夫さんは言っていたのに
1か月前、手を握れば握り返して返事をしてくれたし
「帰るね」といえば 目を見開いて
「ま・た・き・て・ね」と言った。
入院と聞いたとき覚悟はできていた。
「おたまやで」といったら「あ・り・が・と・う」と
大きな声を出して家族を驚かせた。
ありがとうありがとう。わたしこそSちゃんに最後の素敵な言葉をもらったよ。
橋の名は延命橋と露けしや 2023・9・11
(はしのなはえんめいばしとつゆけしや)
あの橋、そんな名前だったんだ・・
ちゃんと出来ていないけど昨日の記憶として残します。
季語・露(三秋)
ほな。
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しばらくの間、俳句(自句自解)に特化して書きます
自分の覚え書きです。
2022秋
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