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2023年4月

2023年4月15日 (土)

自句自解123  春雨や・・



  A子ちゃんが吟行幹事のときはなぜか雨が降ります。
雨というか、大雨。
いや、嵐。
彼女は「嵐を呼ぶ女」と呼ばれています。

 

昨日の「大阪梅田スカイビル空中庭園」の吟行幹事はA子ちゃんでした。
お天気は「曇り」
A子ちゃんにしては上出来!と言いたいところですが
ただの曇り空ではありません

黄砂  です。

昨日ご紹介した霾る(つちふる)です。 

六甲山どころか大坂城も見えませんでした。
さすがです。さすがやでAちゃん!

Img_8278 Img_8289

新淀川を渡る右(東)から
阪急電車・十三大橋・新十三大橋・阪神高速11号線

黄砂で十三(じゅうそう)辺りまでしか見えません

 

・・・・・・・・・・

 

 

  春雨やガムラン流るるナンの店
(はるさめやがむらんながるるなんのみせ)2018・4月

 

この時の幹事もAちゃんでした。
季語は春雨(三春)を使っていますが
笑ってしまうような大嵐でした。
万博公園内の民族博物館へ行っっていました。
死ぬかと思いました。
転がるように悲鳴をあげながら「タイ料理の店」へ入りました

吹き抜けのガラス張りの明るい店内にはガムラン(インドネシアの民族音楽)がぬる~く、ゆる~く、生温か~く流れていました。
幸せな気分で美味しい料理をいただきました。

雨なら雨を、嵐なら嵐を楽しむこれが吟行の醍醐味です
そう言った意味でA子ちゃんは大事なメンバーなのです。

 

 

 

次の更新は5月1日予定です

 


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2023年4月14日 (金)

自句自解122  つちふるや・・



   

   つちふるや出走表に赤き丸
(つちふるやしゅっそうひょうにあかきまる)2013・4月

 

この時、仁川の競馬場に行きましてん。
バクチが目的ではなく、吟行です。
馬券を買いました。買い方わからずおたおたしてたら耳に鉛筆挿したおっちゃんが親切に指導してくれはった。
いっちょ前に競馬新聞買いましてん。別のおっちゃんが赤丸つけてくれはった。
世の中は親切な人で満ち溢れています。

 

季語・つちふる(三春)
漢字でと書きます。黄砂のことです。

この日も黄砂が広がっていたのかな。
馬の蹴散らす砂嵐が黄砂に見えたのかな。もう忘れた。
砂塵の中を疾駆するサラブレッド。かっこよかった。

 

 

てなことで、今日は吟行へ行ってきます。
行き先は「都会」です
世界的な建築家・原ナンタラさん(知らんのかい!)の梅田スカイビル空中庭園を見学します。
原さんは京都駅を設計した方です。
個人的な親しみを覚えるのは四国の山の中の中学校です
大江健三郎さんのつながりで設計されたこの中学校は夢のように素敵でした(2回行った)
句会メンバーのうち3名のふるさとの中学校です。

という事で空中展望台ですわ。
気象庁は日本列島の広範囲で黄砂の飛来が観測されたと言うてます
見通しのきく距離が5キロ未満やというてます
交通機関に影響がでると言うてます。

はい。あたりモヤモヤです。展望してきます。

 


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2023年4月13日 (木)

自句自解121  番号で・・



     

     番号で呼び出されゐる日永かな
(ばんごうでよびだされいるひながかな)2011・4月

 

季語・日永(三春)
今月2回目登場の「ひなが」どえ~す  
春を通しての季語だけど気分は春の初めの頃ね。冬が背景にある。
早く暮れてしまう冬にくらべ。外がまだ明るい。
「ああ、春が来たんだ」という感じ。そんな季語です。

 

銀行や郵便局はすっかり「コレ」
しかも機械のお姉さんが告げる
「〇番でお待ちのお客様。〇番カウンターまで」

ハイハイ承知しましたよ。とあたしは立ち上がる
「案内される」ではなく「呼び出されている」がピッタリだとおもわれませんか?奥様。

個人情報大事です。それはわかる。
もう、すっかり慣れちゃったけどね。さぶい
そんなこと言いながら、季語が「日永」やからね、そんなに怒ってるわけではない。
世間に逆ろうたらあかん、長いものにも太いものにも巻かれます。


が。自分。情緒過多なんやろか。若干さぶい(寒い)

かと言って病院で「様」で呼ばれるのもぞわ~っとする。

 

どないせいっ!っちゅうねん
ゴメンチャイ。

 


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2023年4月12日 (水)

自句自解120  対岸の・・・



  

   対岸の吾も花人目礼す
(たいがんのわれもはなびともくれいす)2019・4月

 

すっかり桜も散ってしまいました。
ちいさなお出掛けもしたし、お花見にも呼んでもらったし、この三年間では久しぶりに華やかな桜を堪能しました。
Img_4504
写真はコロナ前。花は三分咲ですね

 

川堤に桜並木が多いのは花見客が大勢来て堤を踏み固めてもらうようにとの先人の知恵だそうです。

花を愛でるという同じ思いでやって来た人
共通の喜び。アイコンタクトでお辞儀を交わす。
見知らぬ誰かと川を挟んで・・・

 

季語・花人(晩春)

 


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2023年4月11日 (火)

自句自解119   自転車の・・・



   

  自転車のベルに遠足乱れけり
(じてんしゃのべるにえんそくみだれけり)2010・4月

 

季語・遠足(晩春)

俳句は十七文字しかないので省略しまくる。
遠足乱れけり というのは
(子どもたちの)遠足(の列)が乱れたよ。と言ってるのです
分かってちょうだいね。

2010年当時はどうだか知らないけど
現行法規では
自転車はベルを鳴らして「そこのけそこのけ」ってやっちゃいけないのですよ。
「すみませ~ん」とか言って道を譲らせるのも違反です。
まして、歩道を走るなんてとんでもないです。

但し、お子ちゃまやご老人は例外。歩道を走ってもいいんだって。
だからといって、年寄ぶってるんじゃないわよ奥様!
婆さん呼ばわりされたら怒るくせに・・

もう30年以上自転車に乗っていないです。
先日、原節子さんが映画の中で乗ってはった。
しかも時代が時代やから、豆腐屋のおっちゃんが乗るような自転車。
美しい人!
あたしもどこかで借りてこようかしら・・なんてね。

 


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2023年4月10日 (月)

自句自解118   何屋かと・・



  

     何屋かと木戸を押したる日永かな
(なにやかときどをおしたるひながかな)2013・4月

 

 

季語・日永(三春)
「あら。最近日が永くなったわね」って奥様、その長い一生に何回かは言うてはると思いますわ。
子どもの頃はそんなこと口にはしないけれど、体感している。
夕方いつまでも遊んでいられる。
それが「ひなが」

大人になってもいつまでも遊んでいられる。
用事もないのに「あら。ここ何屋さんかしら・・」と覗いてみたくなる。
だいたい、雑貨屋さん。雑貨屋にカフェがくっついてたりする。
陶器のお店だったり、手仕事の革製品の店だったり・・・
女性はこんなこと(ちょこっと覗くの)が好きね。

でもそれも若さの証拠だわ。とあたしは思ふ。
最近は
絶対にこんなことしない。
買いもしないのにお店に入ったりしない
何屋さんだってあっしにはかかわりのねえことでござんす。

寄り道はしない道草もしない。寄り道と道草。同じことか?
用事がすんだら、早よ家に帰ろ!家が一番やわ。家に帰ってお茶入れて、さっき買うたわらび餅たべよ!
と思ふ。

2013年。あたしには好奇心も時間も体力もたっぷりあったんだな。
と思ふ。
京都・山科にて・・・

 


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2023年4月 9日 (日)

自句自解117   春水を・・・



  

  春水を巡らせ阿弥陀仏在す
(しゅんすいをめぐらせあみだぶつおわす)2008・4月

 

仏様にも流行(?)があるらしく
今の言葉で言えば「推し」(おし)っていうのかしら

飛鳥・奈良時代は お釈迦様や菩薩系
平安時代は    阿弥陀さまとかの如来系
鎌倉時代は    お不動さんのような明王系

だったらしいよ。知らんけど。

この句は(今月何回も出てくるけど)宇治の平等院の阿弥陀様を詠みました。
平安後期。藤原一族が栄華を極めていた頃の建造物
平等院鳳凰堂はやはり美しいです。
10円玉でおなじみのアレです。

あたしが壊れた塀からこっそり入場料払わず出入りしていた頃は(子ども時代です罪深い少女をお許しください)
阿字池はあんなに大きくなかったし泥池だった。
鳳凰堂が水面に映っていた記憶はない。

だから、大人になって(お金を払って)入って物凄く感激しました。
優雅で美しい。阿弥陀様のお顔は美しい
建物をぐるりと春の水が取り囲んでいた。

季語・春水(三春)

 


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2023年4月 8日 (土)

自句自解116  ぢつとして・・



  

  ぢつとしてをれば蝶来る帽子かな
(じっとしておればちょうくるぼうしかな)2017・4月

 

たいして力も入れていないのに、庭の花壇が花盛りになる
植えっ放しのチューリップやムスカリ
こぼれ種の勿忘草や名前を知らない様々な一年草

(咲いてもらって)悪いわねえ・・と話しかける

ちょうちょがやって来る
白や黄色のてふてふ。
名前を知らないなんたらという白い花が咲くと
かならずエメラルドグリーンの、なんたらという蝶々がやってくるはず。

名前。覚えろよ?
チッチッチ
あたしゃ、覚えないよ
馬鹿だから?
うん。それもある。
意地でも覚えない。
アチラ(花や蝶)もコチラ(あたし)も何者でもない。自然界に生きとし生けるものなんだ
名前になんの意味があるだろう

理屈をかまして
あたしは笠智衆になってじっと蝶を待つ。

 

ああ わたしは いま、とっても うれしいの。
とびきり うれしいの。
(マリー・ホール・エッツ わたしと あそんで より) 

 

季語・蝶(三春)


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2023年4月 7日 (金)

自句自解115 献花台に・・



  

   献花台に忘れ傘あり花の冷え
(けんかだいにわすれかさありはなのひえ)2006・4月

 

JR福知山線列車脱線事故が発生したのは2005年4月25日午前9時18分
この事故で知人夫婦が亡くなった。とても感じのいい方たちだった。
近所の高校生も亡くなった。
あの日この高校では新入歓迎でUSJへ行くことになっていた
夢と期待を膨らませて入学してきた子達の初めての遠足。
どんなにうれしい一日の始まりだっただろう。
目的の集合地までは自由行動で個々に列車に乗り込んだ。

事故後、こんな話を聞いた
宝塚方面からその列車が駅に到着した。
扉が開くと一人のおばさんが降りしなに、高校生に向かって
「この電車、おかしいで。乗ったらあかんよ」とすごい剣幕で言う
様子が真剣だったので結局その高校生は乗らなかったというのだ。
その数分後にあの大惨事が発生する。

沿線の住人にとってあの事故は決して忘れられない。
列車がマンションに激突する。誰もがあのカーブを思い起こした。
事故以前から「よく建築許可がおりたなあ」とヒヤリと感じるくらい線路に接近した建物だった。
事故後しばらく、現場を通る列車は速度を落とし弔意の警笛を鳴らした。
乗客はおのずと手を合わせた。

 

俳句は事故から一年後の作。
季語・花の冷え(晩春)
小雨模様だったように記憶している


事故当日の同時刻、たまたま仕事で現場近くに来ていた夫が帰宅してから、
地震のような大音響とゴムの焼けるような匂いと病院に頻繁に出入りする救急車と上空を飛び交うヘリコプターの話をして聞かせてくれた。
「信じられない事故だ」と言っていた夫もその二か月後に亡くなる。

信じられないのはこっちやで!ひっちゃん!

 


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2023年4月 6日 (木)

自句自解114  昼餉には・・



 

   昼餉には戻るてふ夫白つつじ
(ひるげにはもどるちょうつましろつつじ)2017・4月

 

2017年。この頃すでにS子さんの認知症は進行していたのかも知れない。
夫さんはリタイア後も少年スポーツの指導やら、趣味の陶芸教室やら、シルバーセンターでのアルバイトやらで忙しくされていた。
近くまで行くことがありS子さんの家に寄ってみた。

門を出たすぐの電柱の陰でS子さんがワンコを抱いて立っていた。
「Sちゃん!なにしてるの?」
「お父さん待ってるねん」
「今日は?」
「うん。ボランティア。お昼ごはんには帰るって言うてた」


夫さんが戻られる間、二人でお留守番しよう。と言って家の中へ。
「心配しなくてももうすぐ帰ってきはるから」というと
「うん。でも寂しいねん」
その言葉に胸が詰まる。このころ物忘れが多くなり心細い日々を過ごしていたS子さん。

あれから何年たったかなあ。
もう「寂しい」とか思う事もないのだろうか

 

季語・躑躅(つつじ)晩春
次々と開花するこの低木はその様々な色合いでわれわれの目を楽しませてくれる
とりわけ白いつつじにはハッとする美しさがある。
夫は「つま」と読む。てふは「ちょう」と読み「・・・という」意味

この句を句会で出したとき
(句会では誰の作かわからないのを、選にえらばれると作者が名乗りをあげることになっている)
名乗ると「ほ~っ」という声があがった。
私が未亡人であるという背景をご存じだからであった。
帰ることのない夫を待つ作者というように読んでくださったのだ
おかげで躑躅(つつじ)の白が効いた。

 


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2023年4月 5日 (水)

自句自解113  堤行く・・・



 

  堤行く姉妹らし春ショール
(つつみゆくあねいもとらしはるしょーる)2008・4月

 

これも2008年なので「堤」は平等院の前の宇治川の堤か?

モデルは実の姉妹である、句仲間のS子さんとAちゃん。
5人姉妹の二番目と三番目である。関西在住はこのお二人。
私は自称六番目の妹です。だって長姉のK姉さんが「おたまちゃんは末の妹じゃあ」と言ってくれてるから。
年齢的には下から二番なんだけど黙っていよう。

 

もう一つのほうの句会に居られたK子さん。
コロナで句会が開催されなかったのをきっかけに退かれた。
99歳。とてもお元気だときく。
「それがねえ。最近、大事件があったのよ!」

宝塚警察署のお巡りさんがK子さん宅(一人暮らし)にやって来られたのだそうだ。
「妹さんの身元引受をお願いしたい」とのこと。
妹さんったて96歳です。お一人暮らしです。
最近時々、ぶらり途中下車の旅をなさるらしい。で帰り道がわからなくなる。姉の住所はわかる。
それで電車で一時間程離れた姉のところにお巡りさんがやって来たという次第。

K子さん「ん~もう困った妹でしょ!」と大して困ったふうでもなく笑顔。
「叱るんだけどね。てんで平気なの」とどこかいそいそと。

99歳のお姉ちゃんが96歳の妹を叱る。
姉妹のいない自分には絶対に経験できない世界だわ。

 

季語・春ショール(三春)
春先には、まだショールやマフラーが必要な冷たい風が吹く
しかし冬のそれと違って,風になびく様子は軽やかで明るい
柔らかな素材の柔らかな色合いは春の喜びを感じさせてくれる

 


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2023年4月 4日 (火)

自句自解112  花種を・・・



 植田沙加栄さんの「そして、風が走り抜けて行った - ジャズピアニスト・守安祥太郎の生涯」 という本を読んだのは2011年1月。
なんで覚えてるかというと、こちらのブログで紹介したから
この頃、面白い本いっぱい読んでたんやね。
で、その本ですが、戦後の日本にすい星のように現れた天才ジャズピアニスト・守安祥太郎の評伝なんです。
彼は若くして自死の道を選んでしまうのですが、もし生きていたら日本のジャズ界は大きく変わっていただろうと言われています。

この本の中にたった数行ですが若き日の坂本龍一が登場します。
まだ高校生だったかもしれません。
うろ覚えですがそうそうたるジャズメンが集まる店で聴いた彼のピアノに日本の音楽シーンが変革する予感が書かれています。

坂本龍一さんの訃報に接し心からのお別れを申し上げます。

 

  花種を呉れたる人の逝きにけり
 (はなたねをくれたるひとのいきにけり)

 

 


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2023年4月 3日 (月)

自句自解111  春一番・・・



   

  春一番開くに間ある自動ドア
(はるいちばんひらくにまあるじどうどあ)2011・4月

 

今の自動ドアはセンサーで開くようになってるんでしょ?
知らんけど。

昔はね「浅丘ルリ子さんって自動ドアが開かないんだって!」とまことしやかに囁かれていたものです。
37kgの重量ではドアは開かないと思われていた
真偽のほどは分らんです。

 

ドンジャラホイの仲間が昨秋から体調不良を訴えていたのだけど
「おたまちゃんって何キロなの?」とぶしつけな質問をしてきたのがちょうどそのころ。
年齢と違って体重公開には抵抗のないワタクシ
「〇〇キロよ」(公開せんのかいっ!)というと
「やっぱりねえ・・それくらいないとねえ・・あたし37㌔になっちゃったのよ」
という。
「それって浅丘ルリ子やん!自動扉あけへんで」という笑い話をぶちかましつつ
周りのみんなで、病院行きを強くすすめた。

思いがけない入院手術になって
「なすがままだわ」という彼女からのグループラインに
じゃあ「パパはきゅうりね」という、こんなときでも笑いをとりたい関西人がふざけた返信をしていたけれど

先日退院してきた彼女、
「とにかく日頃から体力つけて太っておかなくっちゃ駄目!」
と力説する。

ドンジャラホイには3回の手術を経て、崖っぷち(ご本人の弁)から帰って来たお手本の先輩もいるんだし
前みたいにワーワーと楽しく歌おうね。
ワーワーと歌う・・ワーわ~と?
ん?間違ってる?
とにかく、皆で待ってます。

 

季語・春一番(初春)立春後最初に吹く強い南風。
東京と大阪でしか使われない気象用語だと小耳にはさんだ記憶があるが確かなことはわかんない。
ググれ!そやな。めんどっちい。
古い句なのでどこの自動ドアだったか覚えていない。きっと古い建物だったのだろう。あたしの体重のせいではない・・とおもう。


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2023年4月 2日 (日)

自句自解110  梵鐘に・・



 

   梵鐘に天女の絵図や花の寺
(ぼんしょうにてんにょのえずやはなのてら)2008・4月

 

前後の俳句からすると京都府宇治市の平等院で作った句のようです。
季語は 俳句で花とは桜の事を言います
で、「花の寺」安易だわね。でも「平等院」なら季語にならないしね
桜が咲いていたのねきっと。
あそこは藤がきれいです。
昔はもっともっとたくさん藤棚があったような・・・

14・15歳と宇治に住んでいました。
平等院の前を通って駅まで通った。
そこから1時間半かけて大阪へ越境通学してた。

なんでやねん!
子どもはつらいよ。
親の都合でというか親の人生に巻き込まれて生きるしかないのだ。

・・・・・・・

お寺の鐘は(お参りの)行きしなにつくものですよ
帰りに撞いてはいけません。
「入り鐘」っていいます。 と教えられました。
この平等院の鐘は形が美しいことで有名です。
音で有名なのは滋賀県大津の三井寺 三井の晩鐘ですね。
日本三名鐘のもう一つはどこなんだろう・・

話のついでに・・・

次男坊が学生の頃、二人で三井寺に行ったことがあります。
たぶん病院へ薬をもらいに行った帰りでした。

彼は病を発症して東京からこちらに帰っていました。
たまたま著名な専門病院を教えてもらい
そこには全国から大勢の患者さんが来られていました。
毎日三回。ヘドロのような漢方薬を煎じて飲み。しかも大量!
長期戦を覚悟していたのですが2年で完治しました。
遠い思い出になりました。

話が寄り道をしましたが、その三井寺です。

くだんの有名な鐘は冥加料を納めて撞かせていただけます。
何故か周囲には誰ひとりいませんでした。時刻は夕方。
正に晩鐘です。
次男が撞きました。
すると、その時初めて気が付いたのですが鐘撞き堂の傍に小さな小屋のようなものがありまして、その中から一人のお爺さんが転がるように出て来られました。
「今のは、誰が撞きなはった!」と聞かれるので
「僕です」と息子がいいました。
するとおじいさんはなんと!息子に向かって手を合わせられたのです。
「長い事、鐘のお守りをしてるけど・・」
「初めてや」とか「聞いたことない」とか続けられたと思います。

ちょっと狐につままれた感じですがまんざらでもない様子の明星氏でした。
そのあと。私がつづいて・・撞けるわけ・・ない!

そんなことがあったんですよ。
なんやったんやろね。アレ。

 


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2023年4月 1日 (土)

自句自解109  野遊びや・・



二週間の御無沙汰でした。
お口の恋人・LOTTE歌のアルバム

ブログ再開でございます。

観測史上最速の桜の開花。
奥様に置かれましてはネクタイでねじり鉢巻きしいの、小皿叩いてチャンチキおけさ歌いいのお忙しいことでございましょう。
不肖おたまも、まあ怒涛の3月でした。
嬉しいことや、悲しいこと。思い出しても忘れてゆくお年頃。ソレでいいのだレレレのレってなもんでございます。
まあ。4月もアレに向かってがんばります(岡田かいっ!)

日記代わりのアッチのブログを休んでいるので日々の出来事をどんどん忘れていきますが
(歌舞伎)の観劇記録だけはそのうち、やっとこと思うとります。
また、読んでね。

 

  野遊やパンにたつぷりマスタード
(のあそびやぱんにたっぷりますたーど)2021・3月

 

季語・野遊(晩春)
春がやってきて、人々は野山に出かける。
活動を始めた自然の中に身を置きゆったりとした一日を過ごす。家族連れ、若者たちのグループ(今どきいない?ゴーハイなんてね)アベック(古っ!)
ピクニックのことやね。でも「野遊び」っていう方がエエ感じでしょ。
ちなみにピクニックとハイキングの違い知ってます?
飲食込みがピクニックだそうですよ。知らんけど。

うちら、マスタードがたっぷりだから「大人の野遊び」なんだよ
わっかるかなあ・・
吟行と称して毎月「大人の遠足」を楽しんでいます。
いつまで続くのかなあ。それぞれがそう思っているでしょうが、とりあえず無邪気な顔をしてみんな嬉しそうです。

 


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