自句自解101 片手あげやって来る・・
片手あげやって来る友あたたかし
(かたてあげやってくるともあたたかし)2005・3月
俳句で「使ってはいけない」わけではないが「つかわない方が成功する」というワードがある。
その最たるものが「友」
よく似た言葉に「人」もある
これらは具体性がなく状況をあいまいにさせる。
よってインパクトがなくどこか他人事の句になってしまうからだろう。
上の句は誰が読んでも「どってことない句」であり「それがどした?句」である。
でも自分にとっては
あの日あの時あの場所で自分がどんな状況でどんな気持ちで立っていたか
友人が目に飛び込んできたときの安堵感・ありがたさ・申し訳なさが
瞬時に蘇るのである。そのときの服装までもである。
俳句は日記と教えられてきた。
十七音の中にこうして人生の記憶が刻まれていく。
もちろん。作品として優れていたならそれに越したことはないが
いいんだもん!
誰に見せるわけでもない、自分だけの句として大切な一句になっている。
季語・暖か(三春)
春になってからの陽気。一雨ごとに暖かくなる春。
心理的な意味の「温か」は季語にはならず、あくまでも「陽気が温暖な事」の意味と歳時記にはある。
私は俳句のこんな、さっぱりしたところが好きだ。
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しばらくの間、俳句(自句自解)に特化して書きます
自分の覚え書きです。
2022秋
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