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2022年12月 7日 (水)

自句自解55  座布団で足りる・・



実際に見た風景なのか
映画や小説で知った景色なのか定かではないが

野良着の若いお母さんが田んぼの畦に座り込んで赤ん坊にお乳を含ませている
田仕事の休憩時間だろうか。それとも突然赤ん坊が泣きだしたのか

お腹いっぱいになった赤ん坊は、今風に言えば「ベビーバスケット」
たしか「つぐら」と言ったとおもうけど
藁で作った鳥の巣の親玉みたいな籠に寝かされる。
母さんは仕事に戻る。

ああ。きっと、実際には見ていないわね。映画や小説の世界ね。
だって、私が小さい頃には「保育所」がちゃんとあったもの。
なぜ「つぐら」を知っているかといえば、それに見立ててお人形さんごっこをしていたからだわきっと。

 

  座布団で足りる赤ん坊年の暮
(ざぶとんでたりるあかんぼとしのくれ)2012・12月

 

G坊、生後9か月の「子の子」
座布団の対角線にドカリと寝かされて・・そんなサイズだったんだ。
赤ん坊を横目で見ながらバタバタと暮れの支度をしていた頃。

それにしても昔のお母さんは偉かったなあ。


季語・年の暮(仲冬)十二月も押し詰まる。
この世が終わるわけじゃないけれど何か気忙しい気分。


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俳句」カテゴリの記事

コメント

母は秋田の出で「いずめ」と言ってました、私はその中で育ったらしいです。歳の離れた兄達がアチコチ運ぶのに便利だったと長じてから申してました。ミカン箱に入ってたのを拾われいずめの中で育ちと良くからかわれたので一寸ひねくれての今日かもしれません。あの中で育った割には図体が大きくなりすぎです。

投稿: パコ | 2022年12月 7日 (水) 23時04分

★パコちゃんへ
知人にも同じこと言ってる人がいます。
「えじこ」と言っていました。
えじこの中で大きくなったって!
やはり北国の方です。
私は暖かいところで生まれたから「ハンモック」だったみたい。

旧ソ連と国交が始まった昭和30年頃仕事でロシアに入った私の先生が
あちらでは赤ん坊をきれいな布で何枚も包んでまるで花束のように飾って乳母車に乗せている。いかにも赤ん坊を大切に育てているようで日本の「えじこ」と同じだなあと思った。
って言われていたのを思い出しました。

投稿: おたま | 2022年12月 8日 (木) 09時03分

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