自句自解31 白萩や・・・
別名、萩の寺と呼ばれるその寺院を訪ねたのは、日中は残暑ともいえる強い日差しの射す時期だったと思う。
日中はそうであっても、朝夕は冷え込むそんな頃。
目的の某所へ行く前に、ちょっと寄って行きましょうよ。と相談がまとまった。
「朝露のしとどの橋を渡りけり」
古い石橋を渡った先にその寺はあった。
山門がまるで額縁のように、奥の庭にはあふれるように萩の花が咲いていた。
子規ゆかりの寺でもあり、寺務所の横には献句をしたためたへちまがうず高く積まれていた。
正岡子規の忌日は明治35年9月15日
絶筆となった糸瓜の句にちなんで「糸瓜忌」また、獺祭書屋主人という号から「獺祭忌」とも呼ばれる。
「子規の忌や写経の背筋正しくし」
数名の方が写経に取り組んでおられた。
庭内をぐるりと散策。たくさんの句碑が建っていた。
そしてみつけたもの・・
「白萩やまことに小さき百度石」
(しろはぎやまことにちさきひゃくどいし)2008・10月
「まことにちさき」か「まことちいさき」どっちにしよう?
どっちでもいいんじゃない?
そうね?
そんな会話も思い出す。
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コメント
夫の単身赴任先の家、朝目が覚めお庭を見てビックリ真っ白な萩の花がびっしりと咲いてました。同じ高さの雑草もボウボウで風情も何もありません、雨戸を締め切っていたので気がつかなかったと。白萩は何処か寂しげで故国でありながら異郷に佇んでる旅人の気分でした。
投稿: パコ | 2022年10月14日 (金) 00時45分
★パコちゃんへ
図鑑によれば東アジア・北アメリカに分布と在りますので、パコちゃんがご覧になったのは自生の萩かもしれませんね。
草かんむりに「秋」と書いて「萩」古来から秋を代表する花といわれているそうです。
花が散るのを「こぼれ萩」枝が揺れるさまを「乱れ萩」というように、日本人の情緒に結び付きやすい花だそうですよ。
パコちゃんの記憶のどこかにそれ(情緒)が組みこまれているのですかねえ・・むふっ!
投稿: おたま | 2022年10月14日 (金) 10時57分