« 2022年9月 | トップページ | 2022年11月 »

2022年10月

2022年10月15日 (土)

自句自解33  泣くといふ・・・



 

 「泣くといふひとつの弛緩夕桔梗」
(なくというひとつのしかんゆうききょう)2021・9月

 

一年前の句である。
大好きなK子さんが亡くなった。
大大大好きな人だった

クリスチャンなのにお盆に亡くなった。

綺麗な標準語を話されるので東京の方だと思っていた。
亡くなられてから西宮生まれの西宮育ちと知った。

「殿方は旧帝大出身の方が好きなの」
憧れの旧帝大出のご主人様の影響で東京弁だったのか
もう・・K子さんったら。

別れる時はいつも手を握ってくださった。
柔らかく温かな手だった。
いつも優しく私を励ましてくれる人だった・

 

季語・桔梗(初秋)

Img_0725

この写真を撮ってくれた方が間違ってビデオのボタンを押した。
なので、動くK子さんが残っている
オホホホホとK子さんが笑っている

 

 

 

次回更新は11月1日予定です


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月14日 (金)

自句自解32  十六夜や・・ 



  

 「十六夜や地図見るための車内灯」
(いざよいやちずみるためのしゃないとう)2012・10月

 

10年前、何(車種)に乗っていたんだろう。
長年乗り続けていたHONDA ?
いや叔父さんが「夢のお告げ」と言って買ってくれたシンイチロー?
その後の「西行号」と今の「筋斗雲号」にはカーナビがついているのできっと、シンイチローだな。

車は覚えていないのに、この夜の出来事ははっきりと覚えている。
「帰る家がわからなくなった」とおっしゃる紳士を
お名前を頼りに、家を探すことになった。

「この辺り」まで車を走らせる。
自治会の地図を広げても名前がない。
「あ!それは妻の旧姓でした」とおっしゃる。

あの方は、いまもお元気だろうか・・・

 

季語・十六夜(仲秋)陰暦8月16日の月のこと。今なら大体9月の半ばにあたる。
当日が十六夜だったわけではない。10月に作っている句なので、その少し後だろう。
十五夜の名月ではない翌日の月。昔の人はわざわざその月にも名前を付ける。
華やかさは残っているが、もう極めてしまった「月」
これからは欠けてゆくばかりの「月」
いざようとは、ためらう。たゆたう。と言う意味があるそうだ。


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月13日 (木)

自句自解31  白萩や・・・ 



別名、萩の寺と呼ばれるその寺院を訪ねたのは、日中は残暑ともいえる強い日差しの射す時期だったと思う。
日中はそうであっても、朝夕は冷え込むそんな頃。
目的の某所へ行く前に、ちょっと寄って行きましょうよ。と相談がまとまった。
 「朝露のしとどの橋を渡りけり」

 

古い石橋を渡った先にその寺はあった。
山門がまるで額縁のように、奥の庭にはあふれるように萩の花が咲いていた。

子規ゆかりの寺でもあり、寺務所の横には献句をしたためたへちまがうず高く積まれていた。
正岡子規の忌日は明治35年9月15日
絶筆となった糸瓜の句にちなんで「糸瓜忌」また、獺祭書屋主人という号から「獺祭忌」とも呼ばれる。
 「子規の忌や写経の背筋正しくし」

 

数名の方が写経に取り組んでおられた。
庭内をぐるりと散策。たくさんの句碑が建っていた。
そしてみつけたもの・・


 

  「白萩やまことに小さき百度石」
(しろはぎやまことにちさきひゃくどいし)2008・10月

 

「まことにちさき」か「まことちいさき」どっちにしよう?
どっちでもいいんじゃない?
そうね?

そんな会話も思い出す。

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

 

 

 

| | | コメント (2)

2022年10月12日 (水)

自句自解30  マスターは・・



 

  マスターは元教師らし秋の雨
(ますたーはもときょうしらしあきのあめ)2019・10月

 

人生には望むと望まざるとにかかわらず舵を切り直すことがある。
用意された幾つかのステージ
選択するのは自分であり、人は選択を繰り返しながら人生を歩む。
結局のところ選択とは自分が望んだこと。
それを意志っていうんだろうな。
・・・・ああ、何言ってるんだかわからなくなっちゃった。


教師を辞して、喫茶専門学校に通われたらしい。
経営のノウハウを学び満を持して開店。
卒業の時、開店しても生き残れるのは3割に満たないと言われた

人に恵まれた。とおっしゃるが
その3割に入られたのは、「何がしたいのか」という確実なコンセプトをもち、それをめざして来られたからだと思う。

クラシックの音楽の流れる店内で寡黙なマスターの淹れてくれたコーヒーを飲む。
ドアのカウベルがなると、顔なじみの常連さんではないかと振り向く。
ノートを開く学生さん。やたらと綺麗な女性。お爺さんの三人組。
会釈だけの付き合いのそれぞれがコーヒーの香りと時間を共有する。

さういふやうに、ぼんやりと日々を暮すのもあたしの選択

Dsc02710


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月11日 (火)

自句自解29 ゴム跳びの・・・



(海外からのスパムコメントが怒涛のようにはいってきますので、パスワード保護機能を設定することにしました。コメントを下さる方はお手数ですが、難易度高過ぎと悪名の高いNiftyのパスワードに果敢にアタックして、コメントをお寄せくださいますようお願い申し上げます)


  ゴム跳びのゴム高く張る秋の空
  (ゴムとびのごむたかくはるあきのそら)

 

季語 秋の空(三秋)
今どきのお子達はゴムとびなんてやるのかしら。
もう何十年も見ていない気がする。

一番下は「足のくるぶし」から始まって
脛の真ん中・膝小僧・腰骨・腰・わきの下・肩・耳の下・耳の上・頭・頭のグウの上。頭のパアの上・バンザイ・つま先立ちしてバンザイ。
それで終わりだったかな
外が暗くなるまで。ゴムが見えなくなるまで、ズロースの裾にスカートの裾を挟んで・・
いつまでもいつまでも遊んだ。

そのうち、それぞれの家から迎えが来た。
他所のお家の中に電灯が点ったら帰るようにきつく叱られた。

だれも、塾やらお稽古やらで抜ける子なんていなかった。

どこかに空き地や原っぱがあり、昭和の子であふれていた。

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (2)

2022年10月10日 (月)

自句自解28  託老所に・・・



 

  託老所に隣る託児所赤とんぼ
(たくろうしょにとなるたくじしょあかとんぼ)2013・10月

 

老所」と言う言葉はない。
正しくは「老所」
実は私の造語です。

あずける・たよる・たのむという意味の「託」ではなく
家・すまいを意味する「宅」を使うのにどうしても抵抗があったから。
私の屁理屈なんだけど
そうじゃないだろ!って。この偽善的な香りの違和感。そのときはそう思った。
あたし。こころが狭いからねえ。ごめんなさい。


宅老所は福岡市にある小さなお寺さんから始まる。1991年の事である
それが今では全国どんなに小さな町にでも、デイサービス・訪問サービス・宿泊サービスの介護施設があふれかえっている。
その名も「小規模多機能居宅介護」施設というらしい。

Img_7520

上の句は我が町にある施設。同じ経営母体。
中庭を挟んで可愛い子どもたちの嬌声がお年寄りたちの窓辺に届く。
今はコロナで両者の交流はほとんど無いようで残念です。

Img_6657

ちびっことお爺さんお婆さんの間を赤とんぼが行ったり来たり・・

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月 9日 (日)

自句自解27  御僧の豊かな・・・  



昨日は悪口ばっかり書いてしまい深く反省をしています
ああ。まだまだ修行がたりませぬ。


 御僧の豊かな耳毛小鳥来る
(おんそうのゆたかなみみげことりくる)2020・10月

 

とんでもなく立派な御方はとんでもない異相をしておられるものです
この場合の異相とは並外れて優れているという意味です。
誤解を恐れずにもうしあげれば、普通じゃないお顔。
この,お坊様もそうでした。

季語・小鳥来る(仲秋)
秋が深まると羽根の色の美しい色々な鳥を目にする。
なべて、小さく可愛らしい。遠くから渡ってやって来る鳥だけではなく、山から里に下りてくる小鳥も「小鳥来る」と使っていいらしい。
大きな木の枝が目の高さに来る二階の窓からこれらの小鳥が次々にやって来るのを飽きずに眺める。

 

畏れ多くて恐ろしくて(どっちなんだ?)目を合わせられないお坊様に
小鳥がやってくる・・・


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月 8日 (土)

自句自解26   葛の雨隠れ家といふ・・



 

  葛の雨隠れ家といふレストラン
(くずのあめかくれがというれすとらん)2016・10月

 

季語・(三秋)
有名なホテルの厨房で腕をふるってこられたそうだ。
自宅に少し手を入れ、これからはのんびりと好きな料理を地域の方に味わっていただけたら・・というコンセプトらしい。

 

(お断り:本日の俳句と以下の文は全く別の話であります)

・・・・  ・・・・ ・・・・・


いえね。怒ってないです(長州力)
なんだか、もやもやもやとしてる。
苦手。
そうだ!ただただ、苦手なんだよ~~

 

ご町内に
へ~。こんなところに出来たらしいよと聞き及んだ古民家改造カフェ
古民家なら、この辺り山ほどおます(あります)
ご町内吟行のお昼ご飯にと、入りました。高齢者集団です。

中途半端にこじゃれている(風)

お店の人は40歳代?全員ムーミン谷のミムラ姉さんみたいな、ぶかぶかの「あっぱっぱ」(と言っても知らないでしょ?)スタイル。
琉球舞踊の人みたいなソフトクリームを乗っけたヘヤースタイル。あ。ターバン巻いた人もいる。何処の国の人やねん。
そして、笑うとなにかアカンことが起きるのか、みなさん表情筋が堅い。無表情。
ゆ~っくりしゃべる。ふんわりなのか・だらけているのか、こういう喋り方が流行ってるのかね。

お好きなところへと言われお好きなところに座る

ヴィンテージ感ありありのソファー
これではご飯が食べにくかろうと。テーブルへ移動

少しお時間がかかります。 と先制パンチ。
昼時なんだから、しかも事前に電話いれてるし・・段取りつけといてね。

なんだこの居心地の悪さは。
お尻をもぞもぞさせながら店内を見まわしますと。
お仲間作の陶器が並べてあり。売ってた。
ハンドメイドの雑貨が並べてある。売ってた。

地元の活性化のためなんだってね。
不景気な田舎で悪かったね。

じゃ。みんなでカフェでもやろうよ。と始めたらしい。仲間に呼びかける参加型。で古民家リノベーション。
失われつつあるものを再生それは一つのカルチャー・・云々
その屁理屈はちょっと鼻につきます。かんにんやで。

ランチは「地産地消のオーガニックにこだわる」ワンプレート。
こだわりが強すぎて、スパイス効きすぎるため、恐る恐る食べた。


提供が遅すぎる。この中身やったらおばちゃん、遅~く見積もっても10分で出せる。
慌てず。騒がず。ゆる~い雰囲気でオープンキッチンに立ってはる。
食後に¥300追加で「たんぽぽコーヒー」あります?いや結構です。

あれ。お店の人だと思ってたけどお客様だったのね。
店主と客の区別がつかん。だって雰囲気そっくりやもん。

そしてこの仲間内?の会話、声に「張り」があり過ぎる。
聞く気はないけど聞いてなしゃあない。

如何ですかときかれたから。お・・おいしいですといったら
「良かった!」と返って来た。
そこは「ありがとうございます!」やろ。
そういえば「いらっしゃいませ」と言ってもらっていないよな。

ゼネレーションギャップっていうんやろね。
ついて行かれへんわ。
食事や飲み物より雰囲気「空間」の提供がウリなんやろ
年寄には通用しまへんで!
無駄に長生きしてない。美味しいもんとそうでないもの。本物と偽物の見分けはつきます。

「店の前の小屋に今日は隣町からケーキ屋さんが来ています
地元マルシェで知り合った、オーガニックが原材料の・・」

もう、よろし。もうお腹いっぱいです(ウソ)

無言で店を出る。
「ゆとり世代の子ってああいう感じよね」もと教師のTさん。
「ギャル系が方向転換したってふう?」元ヤンのAちゃん。
「お金払うて、気ぃ遣うたわ」と作陶40年のY氏

みんな。ボロカスやん!

 


自分でコントロールできないことに怒りっぽいのは脳の老化かもしれん
アタマ機能が衰えてきているんやわ自分(達)
きっと。


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月 7日 (金)

自句自解25  ページ繰る・・・



Img_2989

 

  頁繰るマニキュア灯火親しめり
 (ぺーじくるまにきゅあとうかしたしめり)2021・10月

 

季語・灯火親しむ(三秋)
長い秋の夜は、自室の柔らかな電灯の下で本を読む。
秋ですねえ・・・

実際の生活は「ここ手術室ですかあ~~」みたいな真っ昼間より明るいLEDライトの下でたいして面白くもないバラエティー番組を見るともなくつけている。

こんな暮らしに「詩」が生まれるでしょうか(反省)
わたくし。長い間「灯火」を「灯下」と思い込んでいました。
(歳時記の例句に「灯下」が一句あるので間違いではないのかなあ・・よく分からない)

 

マニキュアはたまに塗りますよ。
お出掛けする日とかね。気分転換になります。
でも、マニキュアはお嬢様のモノだとおもう。
こちとら。米を研いだり、茶碗を洗ったり、草を抜いたり・・
やってらんないわよね。

 

爪を塗るという行為(塗った爪ではなく行為)は自分の内面を見つめることにどことなくつながる気がします。
化粧(メイク)は粧(よそおう)だけど、マニキュアは自分をいつくしむみたいな?

何、言ってるんだかねえ・・・バカ・バカ

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月 6日 (木)

自句自解24  秋深しカレーの・・



物思う秋と申しますが
日頃、今夜の献立くらいしか思い悩むことのない奥様でも
秋の深まるこのわびしい季節感に
「ああ・・秋」とため息をつかなきゃ乙女とはいえません。
たとえオカメでもオトメ心を持つものです

それはなぜか。尊敬する寺田寅彦先生はこうおっしゃっています。
四季に暮す日本人は季節の移ろい、そのわびさびに自分自身を投影させる。ってね
ええ。こんな言い方ではないですよ。もっと賢げに言うてはります。

人生も枯れ衰え始めた奥様!
しみじみするのは 今です

Img_7197

秋寂ぶ(あきさぶ)・身に入む(みにしむ)・秋思(しゅうし)
秋の心情を表す季語がたくさんあります。

 

 

  秋深しカレーの匙に映る顔
 (あきふかしかれーのさじにうつるかお)

 

 

季語・秋深し(晩秋)

自分が小顔だといっているわけではなく
カレーを加齢に掛けているわけでもありません
真面目に作った わたくしの力作です。

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月 5日 (水)

自句自解23  うそ寒や一日・・・



  

 

 うそ寒や一日鳥とのみ話し
 (うそさむやひとひとりとのみはなし)

 

 

週の半ばから急激に気温が下がるという予報
うそや~ん。昨日は扇風機を納屋に入れるのに汗だくだったよ。
「ちょっとなおすの早まったかな」と思ったくらい。
(こちらでは、片付ける・収納するを「なおす」っていいます)

季語はうそ寒(晩秋)
秋も半ばになるとうっすらと感じる寒さ。
「うそ」は「嘘」ではなく「薄」が訛ったものだそうだ。しかしその「ウソ」と言う響きから内面の寒さに響くように思うのは私の考えすぎかもしれないわね。

・・・・・・・・

道を隔てたお隣の奥様がゴミ当番の用具を持って来られた。
ゴミ当番は一週間交代
こちらへ引っ越してこられてから2年近くになるかな。
この方と言葉を交わすのは2ヵ月に一度のこの機会くらいである。
「お変わりないですか?」と聞いて下さる。
当方が一人住まいであることはご承知だ。



前居住者も、新築されたその前の居住者もそれぞれ15年以上住まわれたあと婚姻関係が破たんして家を手放された。
そのことを、ゴミ当番の引継ぎに来られたこの奥様のお耳に入れてはいけないとなんとなく思っている。
私はそう思っているが、もしかしたらご存じなのかもね。
世間の人っておしゃべりだからね。
仕方ないね。
私はこの感じのいい奥様の幸せを祈るのみ。です。

「夜、主人が帰ってくるまで誰とも口をきいていない日がある」
とおっしゃる。
「よろしいやん。帰ってくる人がおられるんだから」
と笑う。

おたまちゃん!ほんまにそう思うてるんか?
いや~~よう分らんなあ・・・

 

鳥は飼っているわけではない
庭に来ますよ。この季節。色々な小鳥が。楽しい。
平和で幸せ。

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (2)

2022年10月 4日 (火)

自句自解22  村の朝・・



引き続き「柿」です

Img_7633

 

近在の農家にはどの家も必ず大きな柿の木があります。
 「里古りて柿の木持たぬ家もなし」芭蕉

 

歳時記に「女性は嫁ぎ先に実家から持参した柿の枝を接ぎ、やがてその嫁が生涯を終えるとおおきくなった柿の枝が火葬の薪やお骨を拾う箸になった」と書かれていました。
私は農家のお爺さんから、昔は飢饉に備えてどの家でも柿の木を植えた。とききました。
また、女の子が生まれたら〇〇を植えて嫁に出す時その木で箪笥を作ったとも。
〇〇が「桐」だったのか「桜」だったのか忘れました。

 

 「村の朝戸ごと豊かに柿実り」
 (むらのあさこごとゆたかにかきみのり)

 

季語・(晩秋)
俳句では形容詞や形容動詞のような修飾語を使わない方がいいよ。といわれます。
美しいとか美味しいとか言わずに美しいモノを詠み美味しそうにモノをよむ。
わかっちゃいるけど・・
この場合は「豊かに」ですわ。
だって豊かなんだもん!
一軒一軒に歴史があるのね。喜びも悲しみも・・などと思ふ
そして今。柿の秋!
「豊か」のほかに何があるんでぃ!!

 

 

ヨーロッパの市場ではKAKIがたくさん売られていました。
「KAKI」って書いてあったよ。
外国に通用する日本の果物なのですって。


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (2)

2022年10月 3日 (月)

自句自解21  碁石打つ音の・・



果物の美味しい季節ですね

あたしね、昨日、死んだ気でシャインマスカットを買いましたよ。
大粒のが一パック780円で出ていたんです。
普通1000円以上するヤツですわ。
ええやん、いつもつつましく生きてるんやから・・
これメチャ安いんとちゃうん?
自問自答すること5分
明日死ぬかもわからんし・・・
ファイナルアンサーはこれにて決まりました。

美味しかった

あ。本日は滅多に食さないシャインマスカットの句ではなく「柿」です。
庶民派にはぴったり。
調べたら「柿」でたくさん句をつくっていました。

 

  碁石打つ音の時をり吊るし柿
(ごいしうつおとのときおりつるしがき)2010・10月

 

吊るし柿、私の持っている歳時記では(晩秋)の傍題として「植物」の項
もうひとつ、干柿(晩秋)の傍題として「人事」の項
と二カ所に載っていました
(なに言うてるかわからん?いいんです。わかってもらえなくても)

 

祖母は枯露(ころ)柿が好物で、私よく、お勤め帰りに買って帰っていたですよ。
一緒に住んではいなかったけどね。こころやさしい孫だった(私の事)
大阪のデパートとか大きな果物屋さんにしか出ていない。

 

いま住んでいるこの辺りでは
「柿を買うの?」と不思議がられる。持って帰れ持って帰れと
先っぽがグウチョキパアのチョキをした長い長い竿を持ち出してキュッとひねって取ってくれる。

何処の家でもこの時期は軒先や縁側に柿が吊るしてある。
良い風景です。
静かなお昼時を詠みました。

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (2)

2022年10月 2日 (日)

自句自解20  橋の上に橋・・



№18がやっぱり恥ずかしいので
(じゃあ。他ははずかしくないんかいっ!という話だが)
作り直しました。

 

 「橋の上に橋掛りたる秋夕焼」
(はしのえにはしかかりたるあきゆやけ)2022・10月

 

はい。どってことない句です(*ノωノ)

 

大阪は淀屋橋の北側に大江橋と言う橋があります。
大阪市役所は、この淀屋橋と大江橋に挟まれた中之島にありますねんよ。
で。
この大江橋を歩いているときにふと思ったんです。


一番上(空)に飛行機が飛んで
その下に阪神高速が通っている
今渡っている橋は御堂筋(道)であり
その下を川が流れている
昔は阪大の学生たちがレガッタの練習をしていたっけ、今も時々砂利船をみかける
そして川の下には地下鉄(大阪メトロ)

この地点、5種類の交通機関が交差してるのね・・・って

それがどうした?
いや。どうもしないけどね。

 

大阪には橋がいっぱいあるのだけれど、どの橋から見る夕陽もきれい。
その事に忙しく行きかう人たちは気が付いているのかしら。
丁度、西が河口(海側)になるのです。

季語 秋夕焼(三秋)文字数の都合で「ゆやけ」と読みます。
単なる「夕焼」なら夏の季語。
秋とつくだけで夕方のひんやり感。寂しさの味が増しますなあ。

 

 

 

201210-653

イスタンブールの夕陽にモスク〈礼拝堂)のシルエットが浮かぶ。街中に祈りの鐘の音が響き渡りこんな人間でも厳かな気持ちになった。

 


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (0)

2022年10月 1日 (土)

自句自解19  納屋隅に・・・



  

  納屋隅に昭和ありけり林檎箱
(なやすみにしょうわありけりりんごばこ)2011・10月

 

Dsc06711

 

コロナ下で急速に需要の高まったもののひとつに
梱包用の段ボール箱があると思う。

運送トラックが日本国じゅうを走り回る
再配達なんて申し訳なさ過ぎて平身低頭しちゃう。
小さな飲み物を用意している。
汗でズクズクのお兄さんに渡す。

ベベ子(友人は)野菜を渡す。「お兄ちゃん、持って帰って!」
三度めには「要らないです」といわれたそうだ。
夫が作っている持て余し気味の野菜。
純粋な好意ではないとみやぶられている((´∀`))ケラケラ
(また要らん事書いてる?)

かつてリンゴは木の箱に入っていた。
杉材だろうな。いやになるくらい杉山があったもの。
釘抜で開梱する。だいたいお父さんやおじさんやお爺さんの仕事
「このくぎはひきぬきにくいくぎだ」
現在、釘抜のある家庭なんてどのくらいあるだろう(うちにはあるよ)

ぎゅうぎゅうに詰め込まれたもみ殻の中から宝物のように林檎をとりだす。
「林檎をとってきて・・」
暗い台所の隅に置かれた林檎箱。手を突っ込むと丸いものに当たる。
あれは「国光」だったろう。とおもう。

箱は綺麗な布を掛けるとテーブルにも勉強机にもなりますよ。
中原淳一の本に、そう書いてあった。
あ。踏み台にもなるな。電球の球を取り替えるときの。
そのあとは、遂にお風呂の焚きつけ。お風呂を沸かすのは小学生の仕事だった。

季語は林檎(晩秋)「林檎箱」なので季語としては弱いのかしら。
まあ。いいさ。
納屋の隅っこでみつけた「昭和」

 

ピ~ポ~ンが鳴った。
なんたる偶然!クロネコヤマトさんですわ!!


メインブログはhttp://nurebumi-2.cocolog-nifty.com/です。ただいま休止中やけど


 

| | | コメント (5)

« 2022年9月 | トップページ | 2022年11月 »