自句自解7 いわし雲・・・
「いわし雲橋渡らねば行けぬ家」
(いわしぐもはしわたらねばいけぬいえ)2013/9月
むかし ボランティアのまねごとのようなことをしていた
おもに独居老人。あるいは老夫婦の家を訪ねるのである。
担当する家は固定化されないよう自治体のほうで配慮されていた。
だから、毎週顔を合わす人もいれば数か月ぶりのお宅もある。
皆さん(たぶん)心待ちにされていた(と思う)
門口に椅子を持ち出し団扇で足元を払いながら待っていてくださった。
ああ。あんたか・・と言って笑顔をみせてくれる。
お金を渡されることもあった。
そういう時は一旦、受け取るように指導があった。
それ(ボランティア)を止めたのは「自分には無理」と思う出来事があったからだ。
私には適性が欠けていたのだと自分では思っている。
季語は鰯雲(三秋)
小さな石の橋を渡ると一本の道が続いている。突き当たりが目指す家である
この辺りはどこも大きな門構えの農家ばかりである
昔は大人数で暮しておられたのであろう。
時間は流れ、雲も流れる。
「炎天や一戸に続くだけの道」も同時期に作った句。同じお宅である
この日交わした言葉さえ覚えている
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