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2013年3月 8日 (金)

向源寺・十一面観世音菩薩



奥琵琶湖の仏像で最も知られ、人気の高いのが
渡岸寺観音堂(向源寺)の国宝十一面観音菩薩立像でしょう。

その美しさについては井上靖・白洲正子をはじめ多くのえらい先生方が名文を残してはりますので、控えておきましょう。

関西に住んでいると美しい仏像に出会う機会が多いのは恵まれていると思います。
思えば、学校の遠足から始まり少女時代から多くの仏像を拝観しました。
国宝に指定されている十一面観音は七体ございます。

国宝だ重文だって、モノ(仏像とか)の値打ちに基準を設けるのもおかしなハナシやとおたまは思いますねんよ。

太秦広隆寺の弥勒菩薩半跏像が日本には無いアカマツ材で出来ていて、「こりゃ渡来仏でっせ」と学者のセンセ方が言いだしはった時、「国宝」ってきめた人たちは慌てはったと思います。
なにしろ、戦後国宝に指定された第一号ですから。皮肉なものです。

だから&だけど。美しいものは美しい。
価値有るものは価値あるもの。

023_copy 今年は雪が少ないそうです。

 

017_copy おおかたは無住寺。

 

村の方々が輪番で仏様を守っておられます。

 

034_copy 雪が少ないとはいえ、やはり湖北。

 

雪が入り込まないための養生をされていました。

 

 

信仰の対象として村人に守り続けられてきた、この向源寺の十一面観音菩薩は本当に美しい。

まず惹き付けられるのはその秀麗な眉から鼻梁につながる線と柔らかく美しい口元。
早く言えば、「お顔」です。

以前拝観した京都観音寺の国宝十一面観音菩薩とは少し年代が後になります。
飛鳥仏のような、平面的でシンメトリーな仏像が時代と共にどんどんリアル化していき京都・観音寺の十一面観音像↑は生命力みなぎるぴっちぴちの若者って感じがしました。コチラの仏様は少し時代を経て、バロック調っていうのかな(知らないけどね)仏らしい(?)神秘性を取り戻しておられます。

この日巡った仏様です

①渡岸寺観音堂(向源寺)十一面観世音菩薩立像

②石道寺          十一面観世音菩薩立像

③己高閣(鶏足寺)    十一面観世音菩薩立像
  世代閣(戸岩寺)    薬師如来立像

④観音寺          千手観世音菩薩立像

⑤赤後寺          聖観世音菩薩立像
                千手観世音菩薩立像

⑥西野薬師堂       伝薬師如来立像
                十一面観音菩薩立像

 

 

 


 


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コメント

湖北の観音様を1日に6体回るなんて
なかなかやりますね。
平日だと鍵を開けてもらわないと見れないですよね。

向源寺へは何度行ったでしょうか。
私の20才の原点です。

また滋賀へ来てくださいね~
用意しときますよ~

投稿: kimi | 2013年3月 8日 (金) 16時43分

kimiさん
若い日に心打たれるものに出会われた幸せを羨ましくおもいます。
20歳の時にしか、20歳だから感じることが出来るものがきっとあるのでしょう。

ゆうても・・3年前か・・

色々調べましたが、効率よく確実に拝観するにはツアーに参加する方法が良いようです。季節ごとの定期観光バスも出ているようです。
身勝手だけど、あまり観光バスには押しかけてもらいたくないです。

滋賀!行きまっせ!

投稿: おたま | 2013年3月 9日 (土) 10時15分

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