猫の恩返し
泥棒をした見たことが三回ほどあります。
「見た」というのは遭遇したということです。
二回目の時のハナシです。
あたくし、それはそれは可愛らしい小学三年生でした。
ミーコという茶白のきじ猫を家で飼っていました。
思い起こせば、この38年(ウソやで)の生涯のなかでもベスト3に入るくらいの嬉しい日というのが、このミーコが家にやってきた日です。
学校から帰ると母の膝の上に子猫が乗っていたのです。
「えっ!えっ!えっ!飼うの」
あのときの嬉しさは今でも思い出せるくらいです。
ミーコはとっても賢い猫で、襖も障子もちょちょいと開けるのです。
さすがに、閉めることはしませんが・・・
それを、家の者に言っても信じてくれません。
子どものころのおたまは、今では信じがたいのですが癇症なくらい「うそをつく」のが嫌いだったのです。
たぶん嘘はついていたと思うので正確には「嘘つき」と言われるのが嫌いだったのです。
で、四畳半の自分の部屋でミーコといつも一緒に寝ておりまして、ある日の夜中の出来事でございました。
ふぎゃ~~
ただならぬミーコの鳴き声で目が覚めました。
何気に見上げると
ふすまを少し開けて
坊主頭のようなデカイ男の人が立っていました。
ふぎゃ~~(←これは私の声ね)誰かいる~~
と叫びました。
隣室で寝ていた親が電気をつけて飛び起きてきました。
ミーコの鳴き声やドタドタ走る泥棒の足音を聞いていたはずなのに、親たちは
おたまが「寝ぼけていた」と結論付けさっさと寝てしまいました。
泥棒さんが戻ってくるのではないか・・と思い
その後の恐ろしかったこと!
それにも増して、信じてもらえなかったことが信じられなかったのです。なにしろ嘘つきは大嫌いですから。
でも、そこは子どものこと、ミーコを抱っこして又、しらんまに眠ってしまったようです。
翌朝、廊下にも別の畳の部屋にもおおきな靴の足あとが発見されました。
お勝手口から侵入したものの、ミーコのただならぬ鳴き声に泥棒は怖気づいたようでした。
この証拠の靴跡により、泥棒被害を防いだミーコは功労の何か魚をもらいました。
私も、寸でのところで嘘つきの汚名を着せられるのを免れました。
ミーコが名誉回復してくれたのです。
ふすまや障子を開けてミーコが出入りするという事実も認めてもらいました。
2月22日は「猫の日」だそうで、
賢かったミーコのことを思い出して、ちょっと書いてみました。
懐かしいミーコ
あれから、何匹かの猫と一緒に暮らしました。
名前はだいたい「ミーコ」でしたが後になるほど一筋縄ではいかない性格でした。
私も、結構、嘘が好きな人間になりました。
泥棒を見た。・・・あと二回はまたいつか・・
嘘とちゃうで!
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コメント
泥棒も逃げ出すおたましゃんの容姿
でもよく考えたら怖い話ですよね
そのような経験が今のおたましゃんが製造されたんですね~
投稿: poo | 2013年2月25日 (月) 00時09分
無事でよかったですね。
自慢じゃありませんが、当方、泥棒(あきす)に入られたのはこの30数年(入られ始めたときからどぇす)で、3回あります。いずれも被害は軽微ではありましたが、勝手にはいられたことの気持ち悪さったらありませんね。
今は犬がいてよう吠えます。
投稿: campus cat 55 | 2013年2月25日 (月) 16時05分
こんばんは~
泥棒に出遭ったことは、こわい思い出ですが、
ねこのミーコちゃんとのいい思い出にもなったんですね。
いいお話をありがとうございます。
大阪にいたとき、わたしんちにも
ミーコと名付けたねこがいました。
ニャーコとミャーコもいましたよ。
ねこは、かわいいですね~
投稿: mito | 2013年2月25日 (月) 20時23分
なんて良い猫ちゃんなのでしょう!
おたまさんの危機まで救ったのですね!
やるね~~♡
我が家の猫もやはり一番最初に飼った猫が
一番性格の良い猫でした。
そしてどんどんと悪化(?)し、
先日娘から預かった猫は、女の子なのに怖い子です。
大人の猫なのでいきなり別の場所に移されて非常に困惑してるのはわかりますが
そろそろ一ヶ月になるのに
相変わらず「ふーー!!」っと威嚇しますし、爪を出しますよ。
いったい何時になったら慣れてくれるのかしら。
私は猫の日にココログから追い出されそうになりました。
今年の猫の日は複雑でした・・・
投稿: こごろう | 2013年2月26日 (火) 09時16分
そうそう。おたまの寝顔に驚いてね・・って。こらっ!
でも、考えれば怖いですよね。
居直り強盗も考えられますものね。
ぶるぶる。
空き巣被害も気持ち悪いですよね。
知り合いは家中の引き出しという引き出しが全て開けられていたと言ってました。
何を盗られたかもよくわからなかったそうです。
やっぱり、犬ですか・・。
ウチの場合は猫が活躍してくれたのでよかったです
猫って性格悪くても愛されますよね。
ツンデレで手玉にとられてしまう。
ソコが可愛いのですけどね。
犬はけなげで無条件にかわいいですし
猫は「はらたつ」けどカワイイ。
ウチの最後の「みーこ」無茶苦茶、わがままで性格悪かったです。
↑↑決して飼い主に似てくるわけではありましぇん。
にゃんてことでしょう
うっかりも、勘違いも、知らなかったも
一切の苦情や質問をうけつけないのでしょう?
「利用規約」これが目に入らぬかっ!
ですね。
一方的な秩序を「正義」の旗のように振ってますが「法的な強制執行」を大上段でやられてばかりだと、ちっとも楽しくないし息苦しいです。
・・・って何があったんだか知らないのだけどね
投稿: おたま | 2013年2月26日 (火) 13時36分