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2011年7月24日 (日)

江戸唄情節



松竹座七月歌舞伎昼の部。
江戸唄情節(えどのうたなさけのひとふし)のことを書いておきます。

川口松太郎の新作歌舞伎で「三味線やくざ」という傍題がついています。

仁左衛門の三味線が聴けるということ以外、何の予備知識もなく、初めて見る演目でした。
それもそのはず、番附によりますと、平成七年南座で孝夫時代の仁左衛門が演られたその前は、なんと60年近く前の先代の中座ということになっています。

では、いつものように三度の飯も好きだけど、歌舞伎大好きな、未亡人おたまがご案内仕りまする~~~

・・・・・・・

ちっ!面倒くさい女に惚れちまったぜ。

おいらプロのミュージシャン。担当は三味線。
前職893の杵屋弥市で~す。

若輩ながら、芸の力を認めてくださる方も多くってね。今では弟子も取ってるんだけど、どいつもこいつも、ひどくってね、火曜日のお稽古だって言うのに月曜の夜にちょろちょろと触るだけで、やってきやがるんだ。
名前?「koku」っていうんですがね。

そうそう、女の話でしたね。

ここらあたりを取り仕切る、大親分七兵衛さんがすっかりご執心の柳橋芸者・米吉がおいらの彼女なのさっ!

もめて、バッサリてなことになりはしないかと、伏見屋の女将さんも心配して「女とは、きっぱり別れなさい」なんていうんだ。
「あんたには三味線があるじゃないか」

ま・おいらの芸の腕を見込んでくれてるのは有りがたいがね・・

・・・?それだけじゃない?なに?おいらが危ういっていうのかい?
この893上がりのおいらの気質が芸道の邪魔になるっていうのかい。

・・・・・・・・

話はこのあと、案の定、親分にぶった切られそうになる寸前、弥市の芸にほれた人気歌舞伎役者・坂東彦三郎の計らいにより、江戸払いの条件付で米吉との仲も許されるわけです。

 が・・・

江戸を離れるということは芸道の第一線から身を引くこと。
あれから3年。上方でコツコツ頑張っているかと思いきや、小田原あたりでモタモタ。その上恋女房・米吉は明日をも知れぬ病の床に・・

芝居の山場は、死の床の恋女房のために江戸の舞台を踏む弥一の劇中劇です。

上方歌舞伎衰退の時代、実際、三味線弾きになることも考えたという仁左衛門の三味線ソロが聴けます。

ほら、おたま、皆さまご存知の通り、「三味線弾き」でしょ。
なんていうの?玄人?そ。それよ・・

ついつい、手元に目がいきます。

これ!バチを寝かせなさい!なんてね。

新作歌舞伎はこないだの「男の花道」が面白くなかったので、期待薄だったですが、仁左衛門ひいきとしては、結構でしたと申し上げておきませう。

松嶋屋は江戸・上方どちらもお出来になるのは承知ですが、関西人おたまの納得が関東の方々にそのまま通用するのでしょうか。
そんなことを、ちらっと感じました。
某東京の人気若手の上方歌舞伎をみたとき、オイド(おしり)がこそばゆうて、どんならんかったのですわ。

見屋女将おふさ/郎 世話物らしい語り口、絶対こんな人いるわ。と思わせる自然さ、さりげなさ。最近、舞台を見る機会が少なく残念です。

芸者米吉/蔵 古典的な容姿。品。あっ。今、歌舞伎を見てるんだってふと思いました。

坂東彦三郎/郎 重厚な役どころで結構でした。

頭平助/郎 落ちぶれた弥市を訪ねる場面。門先で取次ぎを待つ間の心せく気分。帰り際、両手で一瞬顔を覆う刹那。舞台の袖にありながら観客に印象をのこす。

今回、昼の部で、チェックを入れておいたのは
坂東巳之助(素墺落の次郎冠者)

こんなに、大きくなってはったんやね。

松竹座のお目見えは(たぶん)昨年が初めてだと思います。
踊り達者で楽しみです。

 「役者の汗拭いて黒衣のかしこまる」 おたま



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コメント

ご、ご、ごめんなさい。
おしょさん、
心入れ替えて、お稽古します

投稿: KOKU | 2011年7月26日 (火) 09時18分

KOKUさま
ホントだよ。あんた、スジがいいんだからね。がんばんなっ!

投稿: おたま | 2011年7月27日 (水) 08時10分

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