« 四ヶ月経ちました | トップページ | 信用金庫 »

2011年7月12日 (火)

播州皿屋敷



バリクソ(とてもの最上級)暑い道頓堀の真ん中で

拡声器をガンダムのバズーカみたいに肩に乗っけて

アジっているお兄さんがいた。

ガナリ声が割れて、何を言ってるんだかさっぱり、聞き取れない。

おたま、心の中で呪文を唱える

「ザラキ!」

 「花道を真直ぐに菊五郎の浴衣」 おたま

「芸」より「仁(にん)」の王道をゆく、そういった意味で「歌舞伎役者」やなあ、と思わせる菊五郎の髪結新三。
バリ褒めていますのよ)

浴衣掛けの男一人が歩くだけで「江戸の夏の朝」の空気が客席を満たす。
いやあ・・歌舞伎って面白いです。

(↑去年の団菊祭ね)

ハ~~イ

道頓堀松竹座は七月大歌舞伎・昼の部を見て来ました。

「夏芝居」というのは俳句の季語にもなっているのですが、暑い夏に花形役者はお芝居なんかやってらんないわ・・・というので、主に若手の役者さんが活躍する場であったそうです。

でも、それは冷房のない江戸時代のこと。
このごろでは大看板さんもご出演です。

 

今年は節電対策か、「播州皿屋敷」が掛けられました。

ゾゾゾ~~~ッ

一枚目~~。二枚目~~三枚目~~

って、お父さんのことではありません。
「目」を入れてはいけません。メッ

一枚~~。二枚~~・・・

お話は、

人様のお家も女も横領したい欲張り家老・浅山鉄山が、言うこと聞かない腰元お菊を罠に落としいれ、なぶり殺しにする。というものです。

 趣味、悪ッ 

このA「播州皿屋敷」を元に作られたのが
B「番町皿屋敷」で舞台は江戸に移り、こちらでは旗本・青山播磨 と、お菊は相思相愛の仲。ところが女心の浅はかさで、「あたしとお皿とどっちが大事なのよ!」と将軍家献上の大事な皿を割っちゃうんだな。

(あのね、お菊ちゃん。
最近の賢い女はね、喧嘩用に100均のお皿を準備しているのだよ)

自分の愛を試されたと知った青山さんはそりゃもう怒っちゃって、お菊を惨殺。「許せない・・うぅぅっ! ボク、お皿よりお菊ちゃんのほうが大切だったのに・・」その証明に残りのお皿も割ってしまいます。ガッチャ~ン。
メチャク茶でごじゃりまするがな。

さあ、ここで質問です。

あなたはどちらのお話が面白いと思われますか。
A)播州皿屋敷/ 振られてキレた男

B)番町皿屋敷/ 純愛を疑われキレた男

今回の演目はA)だったのだけど、そりゃあ、A)のほうがおもしろいわよ。

だって、お菊ちゃん、な~も悪いことしていないんだもの。
この後の、
残虐極まりないなぶり殺しが、引き立つってものさ!

イヒヒヒヒ。

(お断り)おたま、ノーマルな人間です

ハナシによりますと、鉄山のお菊への折檻は17日にも及び、井戸に浸ける。引き揚げる。斬りさいなむ。

「ええい!これでも言うことを聞かぬか!」

ついには切り殺し、井戸へ投げ込むのであります。

そらぁ。化けてもみたくなるわ。

か弱い女がイタブラレル。美しい女が苦悩する。
観客みんながサディスティックな気分になっちゃう、
この「責め場」は様々なバリエーションを持って歌舞伎の舞台に登場します。

こんな演出も歌舞伎の醍醐味です。

腰元・お菊・・孝太郎。 健康的、愛らし過ぎて凄惨さがちょっとね。皿を数えてゆく見せ場は良かった。声にならない「きゅう~~まい」
浅山鉄山・・・愛之助。 この人絶対「素」がイイ人なんだと思う。悪(ワル)が小さいよ。この前の微塵弾正でも感じたけど、やはり、悪の凄みに欠ける。

同じ昼の部に出ている三津五郎が演るとどうだったかな、と思う。
あの方、悪がハマルのです。(素が悪い人とは言っていません)

岩淵忠太・・亀蔵。結構でした。目も口も鼻も声もデカイから目立つのではない、名バイプレイヤーのそれこそ血筋でせうか。芝居に安定感をもたらせてくれる。この方、孝太郎さんとは四代前のおじいさんが一緒だから、いとこの子どもの子ども同士ということになります。



|

« 四ヶ月経ちました | トップページ | 信用金庫 »

映画・歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 播州皿屋敷:

« 四ヶ月経ちました | トップページ | 信用金庫 »