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2011年3月10日 (木)

息もできない



韓国映画「息もできない」(2008年)を見ました。

その才能をダイヤモンドの原石と評されたヤン・イクチュンによる制作・監督・脚本・編集・主演の映画です。

韓国内外で25以上もの賞を獲得していますが、今年2月にはキネマ旬報・毎日映画コンクールのそれぞれ、外国映画部門でベストワンにも選ばれました。

たまたま、まえから上映が決まっていたものを、見てきましたが、この二つの受賞で全国でアンコール上映がされているようです。

ストーリーは見る方の為に伏せておきましょう

話の核となるのは「暴力」。
「暴力」の引き起こす悲劇と、「暴力」を断ち切れない負のスパイラル。

リアルな暴力シーンも多いですが、「暴力映画」ではありません。重く心に沈みこむ「不条理」で、エンディングロールが始まっても立ち上がる人はいません。

取立てやのチンピラが気の強い女子高生と出会います。
心に傷を持つもの同士の恋とはいえないけれど、互いになぐさめあえるものを感じるふれあい。それぞれの心の傷に2人して泣く、漢江のシーンは胸がつまります。

怒りと憎しみだけでしか生きられない主人公が切ないです。
映画の後半からは、どうぞ、ハッピーエンドであります様にと祈るような気持ちになります。

覚えた言葉は「シーバルノマ」(たぶん)。
「クソ野郎・クソアマ」らしいです。

制作・監督から主演までをこなすといえば、チャップリンを思い出します。
ちょっと、おぼろげなのですが、「自分を美化しすぎやろ」と感じたのは何の映画だったでしょう。若い頃だったので、今見ると又違う感想を持つのかも知れませんが。

ヤン・イクチュンは1975年生まれですから、制作当時は33歳。
韓国映画界は才能を育てる土壌があるということです。

今後も、良いバランス感覚で、映画を作り続けて欲しいと思います。

日本では、人気の出た俳優とか、お笑いタレントとか、歌手が映画の監督をなさいますが・・・良い作品が作られたような話は今のところないですね。



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