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2010年4月23日 (金)

私の中の消しカス



人の記憶って何歳位からあるのかしらね。


おたまの知っている人で、
生まれた時の事を覚えてるという人がいます。

天秤はかりってあるでしょう
生まれたばかりの自分が白い晒しの布で吊られて
重さを量られたのだけど、布が体を締め付けてイヤだったことを覚えているっていいます。

おたまの下の子「明星」は小学校に入る頃まで
母のおなかの中にいたことを覚えてるって言ってました。
最近聞いてみたら、なつかしそうに
「そのこと(おなかにいたこと)を覚えていたこと」を覚えているといいました。
ま、おたまの子ですから妄想癖かもしれません。

小説「1Q84」の主人公が、赤ん坊だった頃の記憶を持っていて
小説のはじめに出てくるのですが、その記憶が彼の人格形成の幹を為していて少し切ない部分です。

繰り返し繰り返し思い出すたびに自分で色をのせていくのかもしれないけど
人って、良い記憶ばかりで出来ていたら世話ありゃあしませんわな。姐さん。

って、だれやねん。

そんな、おたまの最初の記憶は
2歳くらい。そのころ住んでいた、家の間取りを覚えている
父親らしき人の胡坐の中にすっぽり入って、沢庵の尻尾かじってた。
もっといいものかじらせろ

部屋の鴨居にハンモックが吊るしてあり、乗っているのは「おたま」
兄らしき人が押してくれていた

明るい縁側で浣腸されて泣き叫んだ。大人二人が、おたまを押さえつけていた。

それから、いやな、記憶ももちろんある。
それは、「1Q84」の主人公・天吾と一緒。

記憶が良すぎるのも考え物だね・・・なんちゃって。

最初に聞いた流行歌は「ミネソタのたまご売り」
洋楽はサッチモの「ラビアンローズ」
最初に見たTVはNHKの「おいらの町」
記憶に残る香りは進駐軍払い下げのコーヒー
一円札も十円札も使った記憶がある。

おたま。どんなに、昔の子やねん。


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コメント

Guten Tag 、おたま姐は~ん!、
ほんまに昭和の遺跡になれそうやねぇ~・・・(ごめんやしー)、
こちらも結構記憶力は衰えるどころかますます鮮やかで現実が惚けてくるような・・・
これも困ったもんですなー(笑)、

春樹さんの本好きですか、龍さんの本より好き嫌いは別として私も春樹さんを多く読んでいます。
でも「海辺のカフカ」で止まってしまいまだこの本は読んでないので読むのお薦めかしら?・・・

投稿: ヘルブラウ | 2010年4月23日 (金) 17時12分

おたまさんは記憶がいいな~ っていつも思っていました。だって、とうに忘れた昔のことがポンポン出てくるのですもの。

だけど記憶の良いのも この年になると考えモノだと思いませんこと?
うばゆりは記憶力は丸で駄目なんです。学生時代はそれが悩みでありましたが、30過ぎてからは、記憶が悪いお陰で毎日明るく生きてこられました。
自慢じゃないけど、2歩歩いたらもう忘れているので、辛いことも嫌なこともなく毎日バラ色の人生です。

投稿: うばゆり | 2010年4月23日 (金) 22時32分

思うにお玉ちゃんの記憶力はかなり凄いですよ。だって私よりかなり年下のはずが、私と同じような初めての記憶なのですもの。
私は多分三歳の頃、父が戦地から帰ってきた時の記憶が一番旧いのではと、思ってます。
そうね確かに旧い記憶は、モノクロ映像ですね。
只、脳みその底のものが鮮明で、昨日一昨日が怪しくなるのも、ちょっと怖いよ。
それと、ビョンシの声・・藤原竜也
がっかりではない?
私、なんか抗議したい気持ちです。

投稿: reiko | 2010年4月24日 (土) 00時33分

亡き母に話したら・疎開先で米軍の機銃掃射を避けるため・
幅1m程の側溝に隠れた時の情景だった・昭和18年生まれだから・
今気付いたが遅いな・ホントはもっと頭が良かったのかも・

投稿: kurobei | 2010年4月24日 (土) 02時09分

ヘルさん。どちらの村上さんも好きです。
最近は読んでいないですが・・・
そうそう、こちらでは「1Q84」3の発売に深夜の列だったのですよ。
流行り物に飛びつくのは癪な気がするけど、読もうと思っています。あちこちから色んな情報が入らないうちにね。

投稿: おたま | 2010年4月24日 (土) 08時45分

うばゆりさん。「忘れ上手」といういい言葉がありますが、うばゆりさんは名人の域まで達しておられるのだわ。
でも、忘れたことさえ忘れてしまわないと「上手」とはいわないそうです。

二階に上がった理由を忘れる
冷蔵庫を開けた理由を忘れる

あれ、なんだったっけ?と首をかしげるおたまは、まだまだ修行が足りないです。

投稿: おたま | 2010年4月24日 (土) 08時54分

reikoさん。先輩の中に「父親が戦地から帰ってきた日」を覚えている人が多いのですよ。
父の顔より、持ち物の時計だったり、匂いや、天気だったり・・・
「帰ってこなかった」記憶を持つ方も多いのですよね。切ないわ。

で、ビョンシですが、TVの前で正座をしていましたら画面に「多重音声でご覧になれます」って出たので、リモコンをいじったらちゃんとビョン様の声でみられましたよ。
高橋和也も藤原竜也もいいのですが、ビョン様の声を知っちゃったからには、もういけませんやねえ。
韓国語の微妙なニュアンスや、ビョンシの抑揚を抑えた、静かな話し方は絶対無理だわ。・・もっと語りたいけどこのへんで。

投稿: おたま | 2010年4月24日 (土) 09時15分

粋なkurobei様。
機銃掃射って、いわゆる「トンボ」ってやつでしょ。
ウチの母は「飛行士の顔までわかる距離だった」と言っていました。
逆に言えば、あちらからは赤ん坊であることが確実に判って狙ってきたのですね。
かわいそうなkurobeiちゃん。
よくぞ、ご無事で、60数年後にこんな呑気なブログに遊びにきてくださり、感無量のおたまです。

投稿: おたま | 2010年4月24日 (土) 09時27分

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