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2009年11月24日 (火)

「1Q84」を読んで



村上春樹著。「1Q84」を読んだ。
待望の村上ワールドに、発売前から予約が殺到し話題になった。

私は池波正太郎以外に特に好きな作家はいない。
しかし、昔読んだ村上春樹の小さな作品・・草原と羊が出てきた・・に深く心を動かされた記憶がある。
題名も内容も忘れているのだから、我が読書力はその程度だ。

この「1Q84」は句友、M子さんが「感想を聞かせて欲しい」と言って貸してくださった。読む前からプレッシャーをかけられちゃった。
敬虔なクリスチャンの彼女は「結局は愛について書かれていると思う」と言われた。

読書の楽しみはどれだけ自分の人生にひきつけて読むかということであり
そういう意味では、人の感想を聞いて学ぶことは多い。

でも

本を読むときは書評はもちろんあらゆる予断抜きに読み進めたい
だから・・キャー、それ以上言わないで・・

これから読まれる方のためにできるだけ、内容には触れないが
とにかく前のめりになってぐいぐい引き込まれていくのは確かだ。

二つの話が平行して進む。かかわりの無い二つの世界が奇妙なリンクを重ねながら少しずつ近づいてくる。
そして、それぞれの主人公に肩入れを始めたころ、その、色の違う二本の飴はゆっくりとねじれ始めるのだ。

登場人物すべての輪郭がくっきりと描かれている。(公園を横切る猫までも)。この作品の大きな魅力だと思う。

人は孤独だ。(大勢の中にいるときでさえ・・)
孤独に気づかぬ人は幸せといえるかも知れないが本当の幸せにめぐり合わないままかもしれない。
知らないでそうなるのと、知ってそうなることの違いだ。
(おたまちゃん、何を言っているんだか・・)

人は人の中でしか生きられない。この地球上に自分ひとりしか居ないとしたら、生きる意味など全く無い。

 

孤独の深淵を子どものころにのぞいてしまった主人公たちのそれぞれの魂は「大丈夫。わたしがいるから」とささやきあう。
引き寄せあっていることさえ気づかずに。

(おしゃべりし過ぎました)

混沌とした社会。この25年に起きたひとつひとつの出来事を振り返り,そして思う。
それが事実であったのか、現実であったのか、何がどう変わったのか変わって行くのか、そしてどこに進むのか・・・

作中の小説「空気さなぎ」に記された不安感に作中の読者が惹きつけられたように、小説「1Q84」の提示するものに戸惑い、うなずく。

 

第三部が執筆されるらしいが、光明は見えてくるのか。期待大である

 


 

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コメント

小生は子供の頃、昼休みに運動場で遊ばないで図書室で本を読んでいるような陰湿なタイプだった。
それは高校生の頃まで続いた。
で、二十歳を過ぎた頃だったが、いろいろとあって(そういう人生の時だ)、それから最近までずっと、実用書を除いたら文学系の本は年に2〜3冊しか読まないような生活をしていた。
ブログを書き出してから、すこし本を読むことを考えるようになった。

10代の頃との違い。
昔は徹夜して(or夜遅くまで長時間)本が読めた。いまはそれをやってしまうと数日間、体調を崩して苦しむことになる。
昔は興味にそっていない本が読めた。いまは関心を持てない本だと身体に拒否反応が出てしまう。
昔はすくない小遣いでも無茶して値段の高い本を買った。いまはなんで新刊本が2〜3千円もするんだと昔の物価基準で考えて怒っている。結果、本を買わない。

失われた読書習慣はもう戻ってこない。安物の老眼鏡がフィットしなくて、目から体調までおかしくなってくる。
しかし、これから年をとってくというのに、本も読まないで勉強もしないで老後をどう生きていけるのか。
その不安からでも(そこを原動力にしても)、体調(および気持ち)を整えて読書する生活を復活させる。

投稿: もんどのすけ | 2009年11月24日 (火) 23時46分

もんどの介様
コメントありがとうございました
えらそうに「感想」なんて書いていますが実は私も小説はあまり読みませんし、買いません。「評伝」物はすきです。たまに図書館でかります。紙芝居感覚で読みます。
年をとってきて(イヤ・まだまだ!)色々なものが読めなくなるのは、それが自分にとって必要ないから。関心や興味がむくのは自分が求めているからでしょう。
実は1Q84も友人が置いていってなかなか手をつけずにいました。
返す必要に迫られて読みました。おもろかった。
本は其処から学べるに越したことはないけど単に自分にとってのオモシロツールでいいと思うのでございます。おたま

投稿: おたま | 2009年11月25日 (水) 08時22分

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